
カナダの炭素回収・除去会社、展開加速のため最大1億ドルを調達
リサ・スティフラー著

ブリティッシュコロンビア州に拠点を置く炭素回収・除去会社スヴァンテは、気候技術の導入を加速するため最大1億ドルの資金を受け取る予定だ。
この資金は、カナダ成長基金(CGF)から拠出されます。CGFは、国のクリーンエネルギー部門を支援し、民間資金を誘致するために活用される公的投資基金です。この投資は2回に分けて行われます。5,000万ドルは現在進行中の商業プロジェクトに即時充当され、さらに5,000万ドルはカナダに特化した取り組みに充当される可能性があります。
スヴァンテは2007年に設立され、これまでに5億7,400万ドルを調達しています。従業員数は308名です。2022年には、化石燃料大手シェブロン傘下のシェブロン・ニュー・エナジーズが主導するシリーズEラウンドで3億1,800万ドルを調達しました。
スヴァンテは、産業施設に設置して二酸化炭素排出を回収する装置と、大気から二酸化炭素を除去する技術(直接空気回収)を開発しています。回収された二酸化炭素は濃縮され、貯蔵または産業用途に使用されます。
同社は、ブリティッシュコロンビア州バーナビーのバンクーバー東部に141,000平方フィートの施設を建設中である。この施設では、炭素捕捉フィルターを製造し、スヴァンテのグローバル本社および研究開発センターとして運営される予定である。
2月、スヴァンテは米国エネルギー省(DOE)から、テキサス州の化石燃料精製所における大規模な炭素回収パイロットプロジェクトに選定されました。このDOEのイニシアチブは、デレクズ・ビッグスプリング・プロジェクトの開発に最大9,500万ドルの連邦資金を投入できる費用分担制度を設けています。
PitchBookによると、世界中で炭素回収・除去技術を開発している企業は総額28億ドルを調達している。
ワシントン州スポケーンに拠点を置くスタートアップ企業CarbonQuestは今月初め、小規模な産業排出物と組み合わせたCO2回収装置の普及拡大を目指し、新たな資金調達を行った。この投資はヒューストンのRiverbend Energy Groupから行われ、調達額は非公開となっている。
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