
長年の研究の後、レーダースキャンによりツタンカーメン王の埋葬室に隠し部屋は存在しないことが判明
アラン・ボイル著

地中レーダースキャンでは、エジプトの王家の谷にあるツタンカーメン王の墓に隠し部屋があるというヒントは確認できなかった。
エジプト考古省の発表により、英国の考古学者ニコラス・リーブス氏がこの主張を提起して2年以上前に始まった科学的調査は残念な結末を迎えた。
リーブス氏は、3300年前の墓の主室の高解像度画像に、覆われた出入り口の痕跡が見られたと述べた。彼は、主室の壁の奥に、ツタンカーメンの継母と考えられているネフェルティティ王妃の墓への塞がれた入口が隠されていたのではないかと示唆した。
熱赤外線画像とレーダースキャンの予備調査により、壁の背後に異常があることが確認されたようだ。
しかし、同省は日曜日に発表したニュースリリースで、より詳細なスキャンにより「ツタンカーメンの墓の隣接または内部に隠し部屋が存在しないという決定的な証拠」が得られたと述べた。
2月に地中レーダーを用いた徹底的な調査が実施され、その測定値はトリノ大学の専門家とイタリアの2社(Geostudi Astier社と3DGeoimaging社)によって分析されました。
科学チームのリーダーであるフランチェスコ・ポルチェリ氏によると、顕著な不連続性や特徴的な反射は発見されなかった。
「ツタンカーメンの墓の壁の後ろに何もなかったというのは少し残念かもしれないが、一方でこれは優れた科学だと思う」とポルチェリ氏はBBCに語った。
ツタンカーメン王の宝物は、カイロ郊外、ギザのピラミッド近くに建設中の新しい博物館に移送される。7億9500万ドルかけて建設された大エジプト博物館の一部(ツタンカーメンとその時代に焦点を当てた展示を含む)は今年中に開館し、グランドオープンは2022年の予定だ。