
今週の最悪の言葉: 「プラットフォーム」は何か意味するが、すべてではない
ダン・リッチマン著
[編集者注:今週のワーストワードは、テクノロジー業界を悩ませている、気取った、不必要に複雑な、バズワードまみれの、曖昧だけど的確に聞こえる言葉にスポットライトを当てる、GeekWireの定期企画です。背景について詳しくは、紹介記事をご覧ください。]
今週の最悪の単語:プラットフォーム
(誤った)使用例:
- そこで登場するのが、SafeBreachの継続的なセキュリティ検証プラットフォームです。サービスとして、クラウド経由で、あるいは社内で導入することで、サイバーセキュリティチームにネットワークの脆弱性がどこにあるのか、そしてその穴をどのように塞ぐべきかを正確に示します。(10月31日記事、Network World)
- 「現在、ニール氏のビジョンであるグローバルセキュリティパラダイムの変革の一環として、彼の新しいエンドポイントセキュリティ企業は、従来のウイルス対策から根本的に脱却し、代わりに同社のプラットフォームは 、特許取得済みの脅威非依存型アプローチに基づく脅威検出を採用しています。」(11月1日プレスリリース)(「パラダイム」と「プラットフォーム」を同じ文に含めた点がポイントです)。
- 「CipherCloudは、高度なデータ保護、コンテンツ管理、監視、クラウド検出、リスク分析を統合した包括的なマルチクラウドセキュリティプラットフォーム を提供します。(10月12日プレスリリース)」
- 「(今回の選挙は)膨大な事実と情報を私たちの手の届くところに提供してくれるプラットフォームが、いかに簡単に基本的な真実を覆すために利用される可能性があるかを示しました。」(Wired、11月7日)
意味:この言葉には明確かつ適切な用法があります。プラットフォームとは、開発者がアプリケーションを作成するのに役立つソフトウェアベースの製品です。(アプリケーションはプログラムとも呼ばれ、コンピューターがエンドユーザーにとって有用な作業を実行できるようにする命令セットです。)
問題は、この言葉がほぼあらゆるソフトウェア製品に(えっと)無差別かつ露骨に適用されていることにあります。例えば、Salesforceは開発者(そして技術に詳しくないエンドユーザーでさえも)がアプリケーションを作成するための素材を提供しているため、正当にプラットフォームと呼ぶことができます。Microsoftは反対の主張をしていますが、厳密に定義すればOffice 365はプラットフォームではありません。Office 365は、エンドユーザーがスプレッドシート、ドキュメント、プレゼンテーションなどの作業成果物を作成できるアプリケーションであり、それ以外のアプリケーションは作成できません。
上記の箇条書きの各項目において、「プラットフォーム」の代わりに「アプリケーション」「プログラム」「ウェブサイト」といった言葉を使った方が、より正確な文章になったと思います。多くのライターは、これらの言葉では説得力や印象が足りないと感じているようです。「プラットフォーム」で十分でしょう。
なぜ最悪なのか: 「プラットフォーム」という言葉は、多くのPR担当者や、慌てて混乱した記者でさえ、何かをどう分類すればいいのか分からず、真っ先に頼りにしてしまう言葉です。この言葉を誤用しないための代替表現は数多くあります。サービス、ソフトウェア、提供物、製品、ウェブサイトなどです。正確性を保つために、製品に適切なラベルを付ける努力は、それだけの価値があります。
他の言葉を嫌うだけの感情的余裕はありますので、お気に入りの候補を[email protected]までお気軽にご投稿ください。ただし、すぐにここに掲載されるとは思わないでください。すでに集めたネタが多すぎて、怒りがこみ上げてくるんです。