
IBM、SaaSファイナンス・HR企業Workdayとの複数年クラウド契約を発表
ダン・リッチマン著
カリフォルニア州プレザントンに本社を置く財務・人事ソフトウェアサービス企業ワークデイは、複数年契約に基づき、主要な開発とテストをIBMのクラウド上で行うと、両社が今朝発表した。IBMは、2012年に株式を公開し、現在時価総額165億ドルを誇るワークデイを、エンタープライズ向けSaaS(Software as a Service)企業として世界第2位と位置付けている。契約条件は非公開。
この勝利は、クラウドプロバイダーとしての地位確立を目指すIBMにとって重要な意味を持つ。ガートナーは先月発表したマジック・クアドラントにおいて、IBMをIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)事業におけるリーダーではなくチャレンジャーと位置付け、Amazon Web Services、Microsoft、Googleの後塵を拝した。この評価は、SynergyがIBMをクラウドコンピューティング市場シェア8%で3位と評価したことと矛盾している。Synergyは、ガートナーよりも広く定義したクラウドコンピューティング市場において、IBMを8%のシェアで3位と評価した。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、SynergyはIBMをGoogle(5%)より上位、Amazon(31%)とMicrosoft(11%)より下位に位置付けた。
興味深いことに、Amazon.comの創設者ジェフ・ベゾスはWorkdayの初期の投資家だった。
ベンダーにとって極めて重要なクラウド収益の評価は、会計処理とセグメント化の方法が一貫していないため、さらに困難になっています。IBMは先月、昨年のクラウド収益が116億ドルに達したと発表しました。また、第2四半期の業績に基づくと、クラウド・アズ・ア・サービスの年間ランレートは67億ドルで、前年比50%増となりました。ただし、四半期ごとのクラウド収益の明確な内訳は示されていません。
IBMは、同社のクラウドを「大規模な変革プロジェクト」に活用している顧客として、FleetCor、Ethiad、Halliburton、Kaiser Permanente、Pratt & Whitneyなどを挙げている。先週、IBMはVodafone IndiaのIT環境をIBMのハイブリッドクラウドに移行するための、数百万ドル規模の5年契約を発表した。