
FiftyThreeがSDKを公開し、ペンシルスタイラスの到達範囲を向上
ブレア・ハンリー・フランク著
iPad 向けの人気の描画アプリケーション Paper の開発元である FiftyThree は本日、同社の Pencil スタイラスの機能を組み込みたい他のアプリ開発者向けに新しいソフトウェア開発キットを公開したことを発表しました。
これまで、アプリ開発者は、Paperをより簡単に活用できるように開発されたPencilに搭載されている高度な機能の一部にアクセスできませんでした。FiftyThree SDKにより、開発者は筆圧感知データ、パームリジェクション、そしてFiftyThreeの「Kiss-to-Pair」機能にアクセスできるようになります。この機能は、ユーザーがペン先を特定の画面位置に押し当てると、Bluetooth経由でPencilとiPadをペアリングするものです。
このSDKは既に2つのクリエイティブアプリで機能向上に活用されています。描画アプリ「Procreate」では、ペンシルから「ペイント」「スマッジ」「消しゴム」の3つの主要機能にアクセスできるようになりました。また、メモアプリ「Noteshelf」では、ペンシルのパームリジェクション技術を、外出先でのメモをより簡単に取る方法として宣伝しています。
FiftyThree SDKの公開は、同社がスタイラスペンの購入者を増やすための一つの手段となる可能性があります。現在、iPad用スタイラスペン市場における大きな問題の一つは、多くのデバイスが高度な機能を1つ、あるいは少数のアプリでのみ利用できるように作られており、他のアプリが疎外されていることです。これは、絵を描いたり文字を書いたりするのに1つのアプリだけを使う人にとっては良いことですが、様々なアプリを使いたい人にとっては足かせとなる可能性があります。
FiftyThreeは、開発者がアプリに機能を組み込むのを支援するため、無料のペンシルを提供しており、SDKを使用したアプリケーションのクロスプロモーションも約束しています。これは、特に独自のスタイラスを開発する予算がないクリエイティブなアプリがペンシルの波に乗るのに十分な動機となるかもしれません。
新しい SDK を利用することに興味のある開発者は、fiftythree.com/sdk でサインアップできます。