
GitHubが「スポンサー」ボタンを導入し、ユーザーがオープンソース貢献者に寄付できるようになる
トム・クレイジット著

マイクロソフト傘下の同社が木曜日にベルリンで開催したサテライトイベントで発表した「GitHub Sponsors」という新機能により、オープンソースプロジェクトの維持・貢献に携わるソフトウェア開発者は、GitHubアカウント上で仮想的な寄付を行うことができるようになる。
GitHubは、ベータ段階のプログラムに初年度登録した開発者に対し、最大5,000ドルの寄付を同額で提供する予定だと、木曜日の早朝に西海岸で開催されるイベントに先立ち提供された資料で明らかにされた。「貢献者が質問に答えたり、問題をトリアージしたり、コードをマージしたりしたとき、その人のプロフィールにアクセスするか、ユーザー名にマウスオーバーするだけで、その開発者の活動を支援できます」と、GitHubのオープンソースプロジェクトマネージャーであるデボン・ズーゲル氏は木曜日のブログ投稿で述べている。
オープンソースソフトウェアがエンタープライズコンピューティングを席巻するにつれ、開発活動の多くはMicrosoft、Googleなどの大企業へと移行しました。これらの企業は、自社の利益向上につながる重要なプロジェクトへの貢献に対して従業員に報酬を支払うことができます。そのため、オープンソースモデルの先駆者となった個人開発者にとって、そのようなプロジェクトに自由時間を費やすことを正当化することが非常に困難になっています。GitHub SponsorsのローンチパートナーであるTideliftをはじめとする多くの企業は、独立系開発者をオープンソースエコシステムに引き留める方法を模索してきました。
しかし、世界中のソフトウェア開発者が集まる中心的な場所であるGitHubは、オープンソースプロジェクトへのクラウドファンディングを通じて大きな影響を与える可能性を秘めています。同社は寄付に対して一切の取引手数料を請求せず、ユーザーはGitHubが現在事業を展開しているすべての国で貢献者を支援できるようになります。
GitHubのこの分野への関心は寄付だけにとどまらない。「オープンソースチームが直面する運用上の課題を検討するための諮問委員会も招集しました」とズーゲル氏はブログ記事に記している。Microsoftは過去10年間でオープンソースソフトウェアへのアプローチを根本的に見直してきたが、大手クラウド企業のオープンソースソフトウェア活動における影響力の増大により、エンタープライズソフトウェアに関わる多くの人々がこの分野の将来について不安を抱いている。