
トランプ大統領、ハイテクバブルを警告、現在の市場は「非常に奇妙」と発言
モニカ・ニッケルズバーグ著

ドナルド・トランプ氏はハイテクバブルを懸念している。ロイター通信とのインタビューで、共和党の有力候補であるトランプ氏は、ハイテク株の高騰が2007年のバブル崩壊を彷彿とさせるのではないかと懸念を表明した。
トランプ氏の分析は次の通りだ。
株式市場は非常に奇妙な状況にあります。9年前と少し似ていると言えるでしょうか?まあ、9年前とほぼ同じでしょう。しかし、コンセプトも企業も非常に弱いハイテク株が、非常に高値で取引されているのを見ると、またこんなことが起こるだろうかと疑問に思うでしょう。また起こり得ると思います。私が言っているのは、一度も利益を上げたことがなく、コンセプトも悪いのに、評価額が数十億ドルにも達する企業のことです。だから、また同じことが繰り返されるのです。
トランプ氏が、高評価のテクノロジー企業に警鐘を鳴らしたのは初めてではない。ZillowのCEOスペンサー・ラスコフ氏、マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏、投資家で起業家のマーク・キューバン氏など、多くの専門家がユニコーン企業(評価額10億ドル以上の非公開企業を指す用語)への懸念を表明している。実際、著名なベンチャーキャピタリスト、マーク・アンドリーセン氏は、トランプ氏がパーティーに遅刻したことをツイッターで揶揄した。
https://twitter.com/pmarca/status/732680187343593472
しかし、トランプ氏が主張する「いわゆるハイテクバブル」は9年前に発生した住宅ローン危機を彷彿とさせるという主張を支持する専門家は少ない。 フォーチュン誌の ダン・プリマック氏が指摘するように、ハイテク株の過大評価が2001年のバブル崩壊につながった。しかし、より最近のバブル崩壊を持ち出すことは、トランプ氏にとって有利だ。なぜなら、彼の支持基盤の多くがその危機の影響で大きな打撃を受けたからだ。
「彼は、2016年のハイテク株暴落が、9年前(つまり大不況)と同じような経済伝染を引き起こす可能性があると示唆しているようだ」とプリマック氏は記している。「ハイテクセクターは金融セクターのようなシステミックリスク特性を持っていないこと、そしてここ数年で上場した新興ハイテク企業の数が比較的少ないことを考えると、かなり奇妙な話だ。」