
当局によると、シアトル地域のAT&T従業員は賄賂を受け取り、会社のネットワークに携帯電話のロックを解除するマルウェアをインストールしたという。
ナット・レヴィ著

34歳のパキスタン国籍の男が、AT&Tのシアトル地区オフィスとコールセンターの従業員に100万ドル以上の賄賂を支払い、同社のネットワークにマルウェアをインストールさせて何百万台ものスマートフォンのロックを解除させた容疑で起訴された。
米国司法省が本日公開した起訴状によると、ムハンマド・ファハド容疑者と、現在は死亡が確認されているパートナーは、2012年から2017年にかけて200万台以上のスマートフォンのSIMロックを解除し、ネットワークから外して他社に販売することができた。起訴状によると、この不正行為によりAT&Tは年間500万ドル以上の損失を被った。
ファハド容疑者は、AT&Tの「内部関係者」を募集し、機密情報を収集するマルウェアプログラムをインストールさせたとされています。このマルウェアプログラムは、リモートサーバー経由で従業員の認証情報を使用してロック解除リクエストを送信しました。また、内部関係者に他の潜在的な共謀者を募集するよう働きかけ、5年間で1人の従業員に42万8500ドルを支払ったとされています。
AT&Tの捜査官は、2014年に関与を問われた複数の従業員が会社を去ったことから、ある時点でこの計画に気づいたようだ。その後、被告らは計画を実行するために新たな従業員を募集したとされている。
起訴状によると、この計画の目的は「携帯電話のロックを不正に解除できる能力を一般の人々に販売し、一般の人々がAT&Tのワイヤレスサービスの使用を停止できるようにし、それによって顧客のサービス契約と分割払いプランに基づいてAT&Tが所有していた支払いの流れを奪うこと」だった。
起訴状では、ファハド氏がどのようにして逮捕されたかについては触れられていない。同氏は2018年2月、米国当局の要請により香港で逮捕された。ファハド氏は先週、香港から米国に身柄を引き渡され、シアトルの連邦裁判所で、通信詐欺、渡航法違反、保護されたコンピュータへの故意の損傷など、14件の罪で起訴された。
「被告人は、賄賂とハッキングの計画を海外から安全に実行し、若い労働者に倫理的な行動よりも貪欲を選ばせながら何百万ドルも稼げると考えていた」と、ワシントン州西部地区連邦検事のブライアン・T・モラン氏は述べた。「今、彼は詐欺と、彼が蹂躙した人々の人生に対して責任を問われることになるだろう。」