
ハッブル宇宙望遠鏡の画像は、太陽の周りを回る星間彗星に写り込む遠方の銀河を示している
ハッブル宇宙望遠鏡の画像は、太陽の周りを回る星間彗星に写り込む遠方の銀河を示している

ハッブル宇宙望遠鏡が11月16日に撮影した画像では、2I/ボリソフ彗星が塵のもやの中に輝く点として現れ、背景には遠方の渦巻銀河が見える。撮影時、彗星は地球から約3億300万キロメートルの距離にあった。(NASA / ESA / UCLA / D. Jewitt)
アラン・ボイル著

ハッブル宇宙望遠鏡は、2I/ボリソフとして知られる星間彗星のこれまでで最高の画像を撮影したが、その中の1枚には、すぐ横に遠くの渦巻き銀河が写っている。
- 太陽系をはるかに超えて軌道が追跡されているボリソフ彗星は、12月8日に太陽の周りを一周し、現在は再び太陽の外側へ向かっています。ハッブル宇宙望遠鏡の画像では、彗星は明るい点として写っており、その周囲には右上に広がる塵のもやが広がっています。11月16日の画像に写っている銀河(2MASX J10500165-0152029)は、ハッブル宇宙望遠鏡が彗星を追跡していたため、ぼやけて見えます。
- 本日公開された画像(太陽に最接近した直後の12月9日に撮影された別の画像を含む)に基づき、天文学者たちはボリソフ核の幅を0.5キロメートル(1/4マイル)未満と推定している。これは以前の推定値の15分の1に等しい。「この大きさを知ることは、太陽系や銀河系においてこのような天体がどれほど一般的であるかを推定する上で、潜在的に役立つ可能性がある」と、UCLAのデイビッド・ジューイット氏はニュースリリースで述べた。
- これまでの研究は、ボリソフ彗星の組成が、私たちの太陽系で誕生する彗星の化学組成に似ていることを示唆しています。こうした証拠は、彗星が太陽の周りと同じように他の恒星の周りでも形成されるという説を裏付けています。今後の展開にご注目ください。ボリソフ彗星は12月28日に地球に最接近し、天文学者たちは星間深淵へと再び向かうこの彗星を追跡し続けると予想されます。