Iphone

マイクロソフトはExpress Logicの買収によりIoTデバイス向けリアルタイムOSに賭ける

マイクロソフトはExpress Logicの買収によりIoTデバイス向けリアルタイムOSに賭ける

トム・クレイジット

コネクテッドファームなどの産業用 IoT アプリケーションは、マイクロソフトのクラウド コンピューティング戦略の大きな部分を占めています。(Microsoft の写真)

モノのインターネットを構成するデバイスには、コンピューティングに対する異なるアプローチが必要です。これが、マイクロソフトが IoT 専用のオペレーティング システムで知られる企業を買収することに合意した理由の 1 つです。

ThreadX RTOS(リアルタイムオペレーティングシステム)を開発するサンディエゴのExpress Logic社は、木曜日に発表された買収契約に基づき、MicrosoftのAzure部門に加わります。この契約により、Microsoftは組み込みデバイスやその他のIoTハードウェアに導入されている62億件のThreadX RTOSにアクセスできるようになりますが、契約条件は非公開です。

マイクロソフトは、CEOサティア・ナデラ氏の「インテリジェントエッジ」戦略の一環として、産業IoTをMicrosoft Azureの主要セールスポイントの一つに据えることを躊躇していません。工場や大規模な不動産を所有する企業はますます増えており、より効率的なビジネス手法の実現を目指し、センサーと基本的な処理能力を備えた安価なデバイスネットワークを活用して事業環境に関するデータを生成するようになっています。

しかし、これらのデバイスの多くにWindowsやモバイルOSをそのまま搭載できるとは限りません。通常、これらのデバイスは狭いスペースにどれだけのコンピューティングパワーを詰め込めるかという大きな制約に直面しているからです。Express Logicは20年以上にわたり組み込み分野で事業を展開しており、ThreadX RTOSとAzure IoTサービスの統合により、MicrosoftはIoTサービスの導入に関心を持つ顧客にとって、よりスムーズな導入を実現できるようになります。

「私たちの目標は、Express LogicのThreadX RTOSをAzure Sphereデバイスにおけるリアルタイム処理要件のオプションとして利用できるようにし、IoTソリューションがエッジコンピューティング機能を必要とする際に、ThreadX搭載デバイスをAzure IoT Edgeデバイスに接続できるようにすることです」と、Microsoft AzureのIoTディレクターであるサム・ジョージ氏は木曜日のブログ投稿で述べています。Azure Sphereは、IoTハードウェアと軽量オペレーティングシステムを統合するためのMicrosoftの現在の戦略です。Microsoftは引き続き「お客様のクラウドへの最も安全な接続」のためにAzure Sphereを推奨していますが、ThreadX RTOSはAzure Sphereの範囲を超える重大な運用上の課題に直面しているお客様にとっての選択肢となるとジョージ氏は述べています。