
生命、自由、そして宇宙飛行の追求?ジェフ・ベゾス、ブルーオリジンを地球救済に結びつける
アラン・ボイル著

アマゾンの億万長者ジェフ・ベゾスがブルーオリジンのロケット事業で描くビジョンは、何百万人もの人々が宇宙で生活し、働くことだが、なぜだろうか?
今月ロサンゼルスで開催された招待制イベント「サミットシリーズ」で、ベゾス氏は、単に「スタートレック」のファンだからという理由ではないと説明した。確かにファンではあるが。地球を離れることは、私たちの故郷である地球における生命、自由、そして幸福の追求を守るための重要な一歩だと考えているのだ。
これは、地球を破滅させる大惨事が起きた場合、火星やその他の惑星が人類にとってプランBの役割を果たすという、同じく億万長者のイーロン・マスクの見解を考慮に入れてもいないことだ。
「『プランB』の議論は大嫌いだ」とベゾス氏は、弟のマーク・ベゾス氏が司会を務めた談話の中で語った。
ベゾス氏は、英国の物理学者スティーブン・ホーキング氏が今月行ったように、人口増加とエネルギー消費の現在の傾向から推計を立てている。グラフ上の線が年間わずか数パーセントずつ上昇すれば、最終的には「地球の表面全体を太陽電池で覆わなければならないだろう」と彼は述べた。
「そんなことは起こりません」と彼は続けた。「ですから、私たちには二つの選択肢があります。宇宙へ旅立つか、静止文明へと移行するかです。個人的には、静止という考え方はあまり好きではありません。」
ベゾス氏はさらに、長期的には世界の政府がもっと権威主義的にならない限り、文明を凍結させるという選択肢はないかもしれないと述べた。
「真の停滞状態においては、何人の子供を産めるのか、どれだけのエネルギーを使えるのかを誰かが決めなければならない」と彼は言った。「自由や権利と相容れないことが、あらゆるところに出てくるだろう」
人類が宇宙資源を活用できれば、空さえも限界になる必要はありません。
「太陽系に1兆人の人間がいても、まだ混雑にはならないだろう」とベゾス氏は言った。「1兆人の人間がいたら、1000人のアインシュタイン、1000人のモーツァルト、1000人のダ・ヴィンチがいることになる。それはどれほど素晴らしいことだろうか?」
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「でも、私たちは宇宙に行かなければなりません」と彼は言った。「地球を救うために宇宙に行かなければなりません。だからこそ、この仕事はとても重要なのです。そして、永遠に続けられる時間はありません。私たちは地球上で文明として大きく成長したので、急ぐ必要があるのです。」
「急ぐ」というのは相対的な言葉だ。ベゾス氏がブルーオリジンを設立したのは約20年前だが、同社はつい最近、有人宇宙飛行の準備を進めている。ベゾス氏の希望通りに事が進めば、ブルーオリジン初の宇宙飛行士は来年中に西テキサスのニューシェパードロケットに搭載されて打ち上げられることになるだろう。
ブルーオリジンは、軌道級ロケット「ニューグレン」の製造工場をフロリダに開設する準備も進めている。数年以内に月へのペイロード輸送が可能になる見込みだが、ベゾス氏は、数百万人の人々が宇宙で生活し、働くようになるまでには数百年かかる可能性があることを認めている。
では、ベゾスは最終的にどこへ行くのでしょうか?イーロン・マスクは火星で引退生活を送りたいと語っていますが、ベゾス自身はその考えに「ノー」と言っています。
「私たちは太陽系のあらゆる惑星にロボット探査機を送り込んできました。信じてください、これは最高の惑星です」とベゾス氏は言った。「それは私たちも分かっています。他の惑星とは比べものになりません。火星に移住したいとか何とか言う友人たちには、『まずは南極に1年住んでみてはどうですか?火星に比べたら楽園みたいなもんですから』と言います」
下のビデオで、ベゾス夫妻によるサミット シリーズのチャット全編をご覧ください。