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Crayは、新しい「サービスとしてのスーパーコンピューティング」戦略により、Cloud Cityの正式メンバーになりました。

Crayは、新しい「サービスとしてのスーパーコンピューティング」戦略により、Cloud Cityの正式メンバーになりました。

トム・クレイジット

1976 年にリリースされたオリジナルの Cray-1 スーパーコンピュータ。
1976 年にリリースされたオリジナルの Cray-1 スーパーコンピュータ。(提供: Cray)

Cray は、「サービスとしてのスーパーコンピューティング」を約束する新製品で、クラウド時代に向けて自らを改革しようとします。

シアトルに拠点を置くCrayは火曜日、ボストンに拠点を置くデータセンタープロバイダーのMarkleyと提携し、新たなCray Urika-GXサービスを発表しました。Markleyは、同地域の様々なバイオテクノロジー企業にクラウドサービスも提供しています。Crayは、Urika-GXスーパーコンピューターをベースに、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせた特別なパッケージを開発しました。このパッケージはMarkleyがホストし、ライフサイエンス企業向けに販売されます。

クレイ・ウリカGX
Cray Urika-GX。Markley がホストし、その強力な機能をサービスとして提供します。(提供: Cray)

The Next Platformは、ライフサイエンスおよびバイオテクノロジー企業が、サービスに含まれるCrayのUrika-GXとGray Graph Engineが自社のアプリケーションにもたらすパフォーマンスに特に関心を示していると指摘しています。しかし、両社がサービスの価格を公表していないため、他の業界の潜在顧客がどれほどの関心を示すかは不透明です。Crayのスーパーコンピューターは数百万ドルで販売されることもあり、同社は数年前に50万ドルの「手頃な価格」版をリリースして話題になりました。

シーモア・クレイ氏はハイパフォーマンスコンピューティングのレジェンドであり、彼が創業した会社は、数十年にわたるサーバーの進化に合わせて幾度かの変革を経てきましたが、現在も世界最高クラスの高性能マシンを世に送り出しています。しかし、クラウドサービスがますます普及し、その性能が飛躍的に向上するにつれ、これらのマシンの市場は縮小傾向にあります。クレイ氏の2016年の売上高と純利益は、前年比で大幅に減少しました。

クレイは2000年3月にテラ・コンピュータ・カンパニーに買収され、シアトルに移転しました。テラ・コンピュータ・カンパニーはすぐに社名をこの象徴的なブランドにちなんで変更しました。クレイのスーパーコンピューティング・クラウド事業がシアトルの近隣企業であるAmazon Web ServicesやMicrosoft Azureをすぐに脅かす可能性は低いものの、シアトルがクラウドコンピューティングの最前線に留まり続けていることを示す新たな兆候と言えるでしょう。