
グーグル裁判で証言したマイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏は、AIが検索大手のリードを広げる可能性があると警告
グーグル裁判で証言したマイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏は、AIが検索大手のリードを広げる可能性があると警告

マイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏、2023年2月7日ワシントン州レドモンドにてMicrosoft Bing Chat発表会にて。(GeekWireファイル写真/トッド・ビショップ)
トッド・ビショップ著

マイクロソフトとOpenAIの提携は、グーグルとの長年の戦いにおいて、同社の検索エンジンBingにとって一筋の希望の光のように見えたこともあったが、マイクロソフトのCEOサティア・ナデラ氏は、この検索大手の独占禁止法裁判で異なる見方を示した。
ワシントンD.C.の法廷内からザ・ヴァージとブルームバーグ・ニュースが報じたところによると、ナデラ氏は月曜日、グーグルが検索からの利益を使って自社のAIモデルの訓練のために出版社と独占契約を結び、マイクロソフトや他のライバルに損害を与えて自社の市場シェアをさらに拡大するのではないかと懸念していると証言した。
- The Vergeによると、ナデラ氏は「私が陥っているこの悪循環は、さらに悪化するばかりではないかと心配しています」と証言した。
- ブルームバーグの報道によると、同氏は別の場面で「朝起きて、歯を磨いて、グーグルで検索する」とも語った 。
Bing AI Chatの導入はBingの市場シェアにほとんど影響を与えておらず、StatCounterによると、9月時点でGoogleは90%以上、Bingは3%となっている。Microsoftは過去にこれらの数字に異議を唱えてきたが、Googleの市場支配力に重大な影響を与えるほどではなかった。
ロイターの報道によると、ナデラ氏は月曜日の証言で、ユーザーが検索のデフォルト設定を簡単に変更できるとするグーグルの主張を「根拠がない」と一蹴した。
この訴訟における以前の証言によると、マイクロソフトはiPhoneなどのデバイスのデフォルトとしてBingを採用するというアップルとの契約で損失を覚悟していた。ブルームバーグの報道によると、ナデラ氏は、アップルがマイクロソフトとの交渉を利用してグーグルとの契約価格を「吊り上げようとした」と考えていると証言した。