
国防総省の100億ドルのクラウド契約に対するオラクルの抗議は連邦監査官によって却下された
トム・クレイジット著

米政府監査院は、国防総省が検討中の10年間100億ドルのクラウドコンピューティング契約の授与手続きに対するオラクルの抗議を却下し、国防総省は関連する法令をすべて遵守していたと判断した。
オラクルは今年に入ってから、国防総省のクラウド契約入札プロセスを妨害しようと試みてきた。入札はアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)に有利になるように操作されたと主張し、複数のクラウドサービスプロバイダーに賞金を分割するのではなく、単一の入札者に全額を授与するという決定を批判してきた。AWSとマイクロソフトの事業規模と、両社が既に取得している連邦政府のクラウドコンピューティング認証の数を考えると、単一入札へのこだわりは、AWSとマイクロソフト以外の選択肢を事実上排除するものだ。
「GAOの決定は、国防総省がこれらのクラウドサービスを取得するために一括受注方式を採用した決定は、適用法令(および規制)に合致していると結論付けている。なぜなら、GAOは、法令で認められている通り、国家安全保障上の懸念を含む様々な理由から、一括受注方式が政府の最善の利益になると合理的に判断したためだ」と、GAOの調達法担当マネージング・アソシエイト・ジェネラル・カウンセル、ラルフ・ホワイト氏は声明で述べた。GAOはまた、国防総省が「オラクルが国防総省のニーズを超えていると主張した入札条項のすべてについて、合理的な支持を提供した」とも述べた。これは、国防総省が入札者の基準として設定した技術要件に言及している。
オラクルがこの契約を獲得できる見込みは、より基本的なクラウドコンピューティングのニーズを持つ企業を説得して自社の技術を採用してもらうのに苦労していることを考えると、極めて低かった。国防総省が契約を複数のプロバイダーに分割していれば、データベース関連の案件を獲得するチャンスがあったかもしれないが、オラクルのクラウド・インフラ・コンピューティング・サービスは競争力に欠けている。
GAOはIBMからの同様の抗議に対し、1月に判断を下すと示唆していたものの、まだ判断を下していない。国防総省は来春まで契約の受注者を発表しないとみられる。