
ジェフ・ベゾスがフロリダにあるブルーオリジンの軌道ロケット工場をちらりと覗き見る
アラン・ボイル著

アマゾンの億万長者ジェフ・ベゾス氏は本日、自身のブルーオリジン宇宙ベンチャーのためにフロリダ州に建設中の巨大ロケット製造施設に注目したが、ワシントン州ケントのエンジン製造チームにも感謝の意を表した。
ブルーオリジンのファンに送ったメールの中で、ベゾス氏はフロリダ州にあるNASAケネディ宇宙センターのすぐ南に位置するエクスプロレーションパークで、軌道上宇宙船の製造施設の起工式が行われたと述べた。(実際には、整地作業は先月から始まっていた。)
「75万平方フィートのロケット工場は、製造、加工、統合、そして試験のために一から特注で建設された」とベゾス氏は記している。比較対象として、ブルーオリジンがロケットエンジンとニューシェパード弾道宇宙船を製造しているケント州の生産施設は約30万平方フィート(約28万平方メートル)だ。
「ブルドーザーが動いているのを見るのは興奮する。我々は繰り返し打ち上げ、着陸できる再利用可能な軌道船群の製造への道を切り開いている」とベゾス氏は語った。

工場は2017年12月に完成予定だ。「この施設には、大規模な摩擦攪拌溶接や自動複合材加工設備などが備えられている」とベゾス氏は記している。
大きな疑問の一つは、ブルーオリジンが将来の軌道ロケットとユナイテッド・ローンチ・アライアンスの次世代バルカンロケット向けに開発中の天然ガス燃料BE-4ロケットエンジンの製造に関するものだ。ベゾス氏はメールで、ブルーオリジンの軌道ロケット用エンジンを除くすべての部品がフロリダの施設で製造されると述べた。
「BE-4エンジンの初期生産はケント工場で行われ、より高い生産率に対応できるより大きなエンジン生産施設の立地選定が今年後半に行われる」とベゾス氏は述べた。

先週シアトルで開催されたニュースペース2016カンファレンスで、ブルーオリジンの社長ロブ・マイヤーソン氏は、BE-4のサイト選定プロセスは今後1年かけて展開されるだろうと語った。
州の優遇措置もこのプロセスに影響を及ぼす可能性がある。1月、メイヤーソン氏はシアトルの企業幹部に対し、税額控除の失効によりワシントン州の競争力が低下したと述べた。しかし先週、この問題についてワシントン州民は議員に何を伝えるべきかと問われた際、同氏は州の将来性についてより前向きな見解を示した。
「ワシントンはすでに…事業を立ち上げるには素晴らしい場所だと思います。ですから、まずは議員に宇宙と宇宙産業に興味があることを伝えるのが第一だと思います」とマイヤーソン氏は述べた。「そして、教育への投資や、ブルーオリジンのような企業を呼び込み、私たちをこの地域に留めておくようなものへの投資など、引き続き様々な取り組みをするよう促してください」

ブルーオリジンにおけるベゾス氏の戦略は、西テキサスにある同社の打ち上げ施設から乗客と科学研究用ペイロードを短時間の往復飛行で送り出す弾道飛行から始めることです。再利用可能な宇宙船「ニューシェパード」の最新の無人試験飛行は先週、テキサスで実施されました。
ブルーオリジンのフロリダ施設は、数百万人の人々が宇宙で生活し働くという長期目標を掲げ、同社の地球軌道への到達範囲を拡大する上で重要な役割を果たすことになっている。