
F5ネットワークスはクラウドへの移行の中でウォール街の予想を上回り、5億4200万ドルの収益を計上した。
ナット・レヴィ著

F5ネットワークスは、事業をクラウドコンピューティングに重点を置く方向へ移行し続けており、第3四半期の業績はウォール街の予想を上回った。
F5は、売上高5億4,220万ドルに対し、純利益1億5,010万ドル(1株当たり2.44ドル)を計上した。Yahoo Financeが事前に調査したアナリストは、F5の売上高が5億4,060万ドル、1株当たり利益が2.39ドルになると予想していた。
F5の社長兼CEOであるフランソワ・ロコ=ドヌー氏は声明で、「第3四半期の業績に満足しています。セキュリティおよびソフトウェア事業は引き続き勢いを増しており、パブリッククラウドサービスは引き続き好調で、BIG-IP Cloud Editionのような新しいマルチクラウド・アプリケーション・ソリューションに対するお客様の関心も高まっています」と述べています。
売上高は前年同期比でわずか4%増にとどまりましたが、この緩やかな成長は、F5が今年初めにハードウェア中心からソフトウェア中心への移行戦略を発表した際に予兆されていました。同社は今後数年間、売上高は1桁成長を見込んでいました。投資家はこの移行に満足しているようで、同社の株価は年初から約30%上昇しています。
シアトルに本社を置く同社は、オンプレミスのデータセンター向けに設計されたネットワークおよびアプリケーション配信製品の専門知識により注目を集めましたが、最近ではデータセンターを構築する企業は減少しており、現在もデータセンターを運営している企業も重要なワークロードを Amazon Web Services や Microsoft Azure などのクラウドプロバイダーに移行しています。
F5は、パブリッククラウドおよびハイブリッドクラウド戦略を採用している顧客向けに、より多くのアプリケーション配信サービスの提供へと移行する中で、単一のクラウドプロバイダーに縛られないという強みをビジネス獲得のチャンスと捉えています。大手企業はいずれも複数のクラウドオプションを利用しており、F5は、複数のオペレーティング環境に展開されたアプリケーションを保護するために強化されたアプリケーションセキュリティソフトウェアが、潜在顧客にとって魅力的なものになると確信しています。