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社内メモ:マイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏、Azure15周年に際し長期的な思考を促す

社内メモ:マイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏、Azure15周年に際し長期的な思考を促す

トッド・ビショップ

マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏は、新たなメモの中で従業員にこう問いかけている。「15年後に振り返って『正しかった!』と言えるほどの確信を持って取り組んでいる仕事は何ですか?」(GeekWireファイル写真/ケビン・リソタ)

マイクロソフトにとって、今月はジェットコースターのような出来事だった。数千人のレイオフから始まり、巨額の利益で幕を閉じた。水曜日の午後、社内コミュニケーションプラットフォームに投稿された従業員への新たなメッセージで、CEOのサティア・ナデラ氏は、思慮深いトーンで長期的な視点を促した。

背景:Microsoft Azure 15周年。かつてはAmazon Web Servicesの遥か彼方に位置するライバルだったAzureは、レドモンドにある同社事業の重要な柱へと成長し、年間売上高750億ドル(Microsoft全体の4分の1以上)を生み出している。これはMicrosoftの決算発表で初めて明らかにされた数字である。

GeekWire が入手した新しいメッセージで、ナデラ氏は「初期の頃から Azure の旅に携わってきたので、個人的にそのことを振り返っている」と説明した。

「プロジェクト・レッドドッグ以来、私たちは長い道のりを歩んできました!」と彼は書き、Azureが一般公開される前の社内コードネームに言及した。メッセージはこう続く…

「最初の頃の気持ちは今でも覚えています。私たちは全力で取り組み、テクノロジーの進化を信じていました。困難もありましたが、諦めずにやり遂げ、四半期ごとに小さな利益を積み重ね、お客様の信頼を獲得しました。そして今、私たちは最初の5年間で達成したのと同じ量の生産能力を、たった1ヶ月で増やしています!」

長期的な進歩を遂げるには、大胆なビジョンを持ち、考えを完遂し、どんな浮き沈みにも耐え抜くことが必要です。そして、これこそがマイクロソフトの独自性です。数十年単位で考え、四半期単位で実行できる能力こそが、マイクロソフトなのです。

「それこそが、優れたチームと優れた企業が成し遂げることです。そして、それこそが私たちを前進させ続ける原動力なのです。」

「だから、私たち一人一人がこう自問する価値があるのです。15年後に振り返って『正しかった!』と言えるほどの確信を持って今取り組んでいることは何ですか?」

「それが私たちの目の前にある機会です。これまでのご尽力に感謝いたします。あなたと共に歩む旅路に、心から感謝しています。」

先週、同社が当時公表した別のメモの中で、ナデラ氏は同社の最近の人員削減と利益の急増の並置について触れ、その状況を「成功の謎」と呼んだ。

このメッセージは、マイクロソフトの従業員が同社の財務体質と人員再編を調和させようと努める中、社内で感謝から懐疑、不満までさまざまな反応を引き起こした。

同社は現在も継続中の採用と最近のレイオフにより、従業員数を世界全体で約22万8000人と横ばいに維持していると、新たな提出書類で発表されている。ウォール街のアナリストは、マイクロソフトの運営コスト管理の厳しさを高く評価している。

同時に、マイクロソフトは、AI インフラストラクチャの拡張に次の四半期だけで記録的な 300 億ドルを投じる計画で、前例のないレベルまで設備投資を増やしており、その狙いの一つは、Azure を今後 15 年以上も強力に維持することだ。

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