
NEC、ハイブリッド量子コンピューティングの協業の一環としてD-Wave Systemsに1,000万ドルを投資
NEC、ハイブリッド量子コンピューティングの協業の一環としてD-Wave Systemsに1,000万ドルを投資

ブリティッシュコロンビア州バーナビーに拠点を置くD-Wave Systemsのチームメンバーは、同社の量子コンピューターのプロセッサーを冷却する希釈冷凍機システムの開発に取り組んでいる。(D-Wave Systems撮影 / ラリー・ゴールドスタイン)
アラン・ボイル著

ブリティッシュコロンビア州バーナビーに本社を置くD-Wave Systemsは、量子コンピューティングと従来型コンピューティングを組み合わせたハイブリッドサービスで日本のNECと提携すると発表した。この契約にはNECによるD-Waveへの1,000万ドルの投資も含まれる。
- この提携は、従来のコンピューティング技術に加え、D-Wave社の量子コンピューティング技術も活用します。D-Wave社の量子コンピューティング技術は、従来のアルゴリズムでは理論上不可能な計算課題にも対応可能です。NECとD-Wave社は、NECのスーパーコンピュータやその他の従来のシステムの能力とD-Wave社の量子アニーリング技術を組み合わせたクラウドベースのサービスを共同で開発すると発表しました。
- NECは、D-Wave社の量子クラウドサービス「Leap」の正規販売代理店となります。Leapは、D-Wave社の既存のハイブリッドツールとサービスに加え、両社が開発する追加サービスへのアクセスを提供します。また、顧客と協力して、量子コンピューティングと古典コンピューティングを融合した新たなアプリケーションの開発にも取り組んでいきます。
- 新たに発表された協業により、D-Waveの日本市場における既存のプレゼンスが拡大します。D-Waveの日本の顧客には、デンソー、豊田通商、リクルートコミュニケーションズ、グルーヴノーツ、シグマアイ、東北大学などが名を連ねています。初期のアプリケーションは、製造業の最適化からデジタル広告の掲載まで多岐にわたります。