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ゲイツ財団、HIV治療薬送達インプラントに最大1億4000万ドルを寄付

ゲイツ財団、HIV治療薬送達インプラントに最大1億4000万ドルを寄付

モニカ・ニッケルズバーグ

メディチ薬剤送達システム。(Intarcia Photo)

ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、ボストンのバイオテクノロジー企業インタルシア・セラピューティクスによるHIV予防装置の開発を支援するため、最大1億4000万ドルを拠出する。

この資金は、IntarciaがMedici技術プログラムを改良し、健康な患者に長期間にわたりHIV治療薬を安定的に投与する支援に役立てられる。マッチ棒ほどの大きさのこのデバイスは、避妊用インプラントに似ており、患者の皮膚の下に埋め込まれた小型ポンプから薬剤を投与する。

ゲイツ財団の寄付は2つの部分に分かれています。シアトルを拠点とするこの巨大非営利団体は、Intarciaの最新のシリーズEEラウンドに5,000万ドルを投資し、スタートアップが一定のマイルストーンを達成した際に最大9,000万ドルの助成金を支給することを約束しています。

この抗HIV予防療法は、患者に年に1~2回投与される予定です。Intarcia社はまた、Medici社の技術を用いて2型糖尿病治療用の薬物送達システムも開発しています。同社は来年にも糖尿病治療薬の患者への投与を開始する予定ですが、抗HIV予防薬の開発にはさらに時間がかかると予想されています。

インタルシアのラボ。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、インタルシア社のポンプは米国をはじめとする先進国で導入が開始される可能性が高い。しかし、長期的な目標は、HIVが蔓延しているサハラ以南のアフリカなど、発展途上国の一部にこの技術を導入することだ。

「インタルシアは、世界で最も深刻な慢性疾患の一部に対する、年に1~2回行う重要な治療と予防療法の全く新しいカテゴリーを開拓する態勢を整えている。その中には、最も満たされていないニーズを持つ人々に不釣り合いなほど影響を与える疾患も含まれる」とインタルシアのCEO、カート・グレイブス氏はプレスリリースで述べた。