
マイクロソフト傘下のGitHubは、イランやシリアなど米国の制裁対象地域のアカウントを制限している。
ナット・レヴィ著

米国の制裁を受けているイラン、シリアなどの地域でGitHubを使用している開発者は、マイクロソフトが所有するコードリポジトリの重要な部分へのアクセスをブロックされている。
GitHubのCEO、ナット・フリードマン氏は新たな制限についてツイートし、同社はウェブサイト上の声明で詳細を説明した。この制限に関するニュースは、イランとクリミアの一部開発者がGitHubにアカウントをブロックされたと訴えていたことを受けて発表された。
貿易制限が人々にどれほどの損害を与えているかを聞くと、胸が痛みます。私たちは法律で義務付けられている以上のことを行わないよう、あらゆる努力を払ってきましたが、それでも人々は影響を受けています。GitHubは、米国で事業を展開する他の企業と同様に、米国の貿易法の対象となります。
— ナット・フリードマン(@natfriedman)2019年7月28日
米国の制裁に従うために、残念ながら、イラン、シリア、クリミアの民間レポおよび有料アカウントに新たな制限を課さなければなりませんでした。
パブリック リポジトリは引き続き世界中の開発者に利用可能であり、オープン ソース リポジトリは影響を受けません。
— ナット・フリードマン(@natfriedman)2019年7月28日
GitHubは、サービス制限の対象国として北朝鮮とキューバも挙げています。これらの国のユーザーは、GitHubの一部、主に無料サービスとパブリックリポジトリに引き続きアクセスできます。制裁対象国の開発者は、プライベートリポジトリ、GitHub Marketplaceへのアクセス、および有料のプライベート組織アカウントの維持が禁止されます。
新たな制限は、制裁対象国に所在するすべてのユーザーに適用されます。GitHubは、不当な措置を受けたと感じ、この決定に異議を申し立てたい開発者のために、異議申し立て手続きを設けています。
フリードマン氏の発言は一部のTwitterユーザーから激しい怒りを招き、同社を米国から移転させるか、制裁措置への従属を拒否するよう求める声が上がった。フリードマン氏は複数のコメントに対し、同様の返答で「米国でビジネスを行うのであれば、米国の貿易法を遵守しなければならない」と述べた。