
英国規制当局、データ処理をめぐりグーグルのディープマインドとのプロジェクトに関与する病院を懲罰
トム・クレイジット著

グーグルの人工知能研究「ディープマインド」は月曜日、同社が医療診断アプリで提携していた病院が医療データを不適切に取り扱っていたと英国の規制当局が判断したことで、軽微な後退を余儀なくされた。グーグルはプロジェクトの取り組みが速すぎたと認めた。
英国情報委員会事務局(ICO)は月曜日に下した裁定で、ロンドンのロイヤル・フリーNHS財団トラストとディープマインドによるプロジェクトが、最近の試験プロジェクトにおいて患者データを不適切に取り扱い、患者にデータの使用方法を適切に説明していなかったと指摘した。この裁定により、病院はデータ取り扱い方針を再評価し、試験期間全体を通じて意思決定プロセスの監査結果を公表することが義務付けられた。
DeepMindとロイヤル・フリーは2015年に契約を締結し、深刻な腎臓疾患の診断に役立つアプリを開発するため、DeepMindが160万件の患者記録にアクセスできるようにしたが、その契約の全容は2016年まで公表されなかった。ICOはブログ記事で、「調査の結果、ロイヤル・フリーはプライバシー影響評価を実施していたが、それはGoogle DeepMindが既に患者データを受け取っていた後のことだった。これはあるべき姿ではない」と述べている。
一方、グーグルのディープマインド部門は規制当局から不正行為を非難されていないが、同社は裁判の進行過程で患者のプライバシー権を最優先に考えていなかったことを認めた。
「私たちは看護師や医師が求めるツールの開発にほぼ専念し、自分たちの仕事は患者、国民、そしてNHS全体に対して責任を持ち、形作られるべきものではなく、臨床医のための技術だと考えていました。私たちはその点で間違っていました。改善する必要があります」とDeepMindはブログ投稿に記した。
この騒動により、ロンドンに拠点を置くディープマインドは英国内で医療パートナーを見つけることが困難になり、健康問題に関する人工知能研究の進展が遅れる可能性がある。グーグルは、研究の一環として開発されたStreamsアプリにより、看護師の検査結果処理時間を1日数時間短縮し、従来の方法よりも迅速に深刻な腎臓疾患を検出できたと述べている。
「官僚主義が進歩の妨げになるべきだと主張する人は誰もいない」とICOは記している。「しかし、新しいサービスの臨床安全性を試験しようとする際には、規則が存在するのには理由があることを忘れてはならない。」