Watch

マイクロソフトは独自の商用ブロックチェーンフレームワークを開発しており、2018年にリリースされる予定だ。

マイクロソフトは独自の商用ブロックチェーンフレームワークを開発しており、2018年にリリースされる予定だ。

トム・クレイジット

(ウィキメディア写真)

マイクロソフトは来年から、企業がビジネスプロセスの一部としてブロックチェーン技術を実装できるようにするオープンソースフレームワークをリリースする予定です。

Coco Frameworkと呼ばれるこのプロジェクトは、企業がブロックチェーン台帳技術を活用して、顧客、サプライヤー、その他取引相手との取引を円滑に進めることを支援することを目的としています。Microsoftの担当者によると、Coco Frameworkはあらゆる台帳プロトコルに対応し、あらゆるクラウドプロバイダーのサービスやオンプレミスサーバー上で稼働可能です。同社は木曜日に、この取り組みに関する詳細を発表する予定です。

ブロックチェーンはビットコインというデジタル通貨の基盤技術ですが、技術者やベンチャーキャピタリストを魅了する、その他にも多くの潜在的な用途があります。ブロックチェーンは、ユーザーが取引(あるいは異なる主体間で行われるあらゆる取引)の記録を、安全で分散化された「台帳」に保存することを可能にします。サーバーやパブリッククラウドに縛られないデータベースのようなもので、活動の記録を継続的に更新・検証するために連携するデータポイントのカスケードのようなものだと考えてみてください。

企業とサプライヤー間の取引において、この種のアプローチを用いることでセキュリティ上のメリットは明らかであり、90日単位の発注書や請求書よりもはるかに効率的なビジネス手法となる可能性があります。しかし、多くの新興テクノロジーと同様に、既存の企業テクノロジーインフラへの実装は非常に複雑です。Microsoftは、このアプローチによってこの問題を解決したいと考えています。

IBMは今年3月に商用ブロックチェーン製品をリリースしましたが、エンタープライズコンピューティングベンダーはこの技術の導入に向けて着実に歩みを進めています。Microsoftの関係者によると、同社は2018年にCoco FrameworkをGitHub上のオープンソースプロジェクトとしてリリースする予定です。

Coco Framework はどの台帳技術でも動作しますが、R3、Intel、JP Morgan はそれぞれの台帳技術ですぐにサポートする予定であると Microsoft は述べています。

Azure の CTO である Mark Russinovich が、以下のビデオで同社のアプローチを説明し、フレームワークを実演しています。