
ユニコーンレポート:評価額10億ドルに達する企業は過去数年に比べて減少
テイラー・ソパー著

スタートアップの世界では、これまで以上に多くのユニコーン企業が存在しますが、過去数年と比べると誕生するユニコーン企業の数は少なくなっています。
ピッチブックは今週、2017年のユニコーンレポートを発表したが、最新データによれば、2017年のある時点で評価額が10億ドル以上だった米国企業は合計128社となっている。
これは過去最高であり、昨年の121社から増加しています。ただし、2014年と2015年の大幅な増加に比べると、新たなユニコーン企業の誕生は鈍化しています。この2年間で87社がユニコーン企業となりました。一方、2016年には評価額10億ドルを達成した新規企業はわずか18社、2017年は今のところ17社です。
「これは我々が追跡してきたユニコーンの総数としては過去最高だが、企業がそのような評価額を獲得するペースは数年前に比べて鈍化しているのは認めざるを得ない」とピッチブックはレポートで指摘した。
ユニコーン企業へのVCの活動も鈍化しています。2014年と2015年には、10億ドル規模の企業への投資案件は262件でした。2016年にはその数は68件に減少し、2017年に入ってからは43件にとどまっています。
ベンチャーキャピタル企業はファンドのために多額の資金を調達しているものの、「評価額に達するために過剰なオファーを避けるため、勤勉かつ合理性を保っている」とピッチブックはレポートで指摘している。
ポートフォリオに最も多くのユニコーン企業を持つ投資家には、フィデリティ・インベストメンツ(34)、セコイア・キャピタル(30)、アンドリーセン・ホロウィッツ(30)などがある。
ユニコーン企業128社のうち8社が2017年にエグジット(大部分はIPOによる)しており、これは過去の状況とほぼ一致しているが、PitchBookは「今年完了したエグジットのほとんどは、多くの人が大きな成功と見なすようなものではなかった」と指摘している。
「これらの問題は、投資家がリターンを得られなかったことではなく、評価の失敗にもかかわらず、多くの投資家が多額の配当を受け取った可能性が高いが、外部の投資家が企業内部を調べた際に、創出されたと想定される評価額がほとんど維持できなかったことである」と報告書は指摘している。
最も評価額が高い民間企業はウーバーで、680億ドル。
一方、PitchBookの広報担当者によると、シアトル地域では2017年にユニコーン企業は誕生しなかった。OfferUpは昨年ユニコーン企業となり、Smartsheetもその評価額に近づいているものの、シアトル地域では10億ドル以上の評価額を持つ企業は依然として少ない。