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マイクロソフトは量子コンピューティング戦略を支えるプログラミング言語Qの一部をオープンソース化する。

マイクロソフトは量子コンピューティング戦略を支えるプログラミング言語Q#の一部をオープンソース化する。

トム・クレイジット

量子コンピュータのハードウェア
マイクロソフトは、極低温で冷却されたナノワイヤを活用した量子コンピュータの開発に注力しています。(マイクロソフト写真)

マイクロソフトがオープンソース企業として生まれ変わったことは大いに話題になっているが、世界が量子コンピューティングに備える中、同社は月曜日のMicrosoft Buildでもその期待に応え続けるだろう。

マイクロソフトは、量子開発キットに含まれるQ#コンパイラと量子シミュレータを近い将来オープンソース化する計画を、月曜日のBuildで発表する予定だ。Buildに先立ち提供された資料によると、量子コンピューティングを研究する研究者や大学がこれらのツールをより深く利用できるようにすることで、量子技術の開発と理解の促進に貢献することが狙いだという。

量子コンピューティングはまだかなり遠い未来の技術ですが、将来的には、いわゆる古典コンピューティングの限界を突破し、新たなレベルのパフォーマンスに到達できるようになると期待されています。今日のコンピューターは、驚くほど複雑な0と1の文字列を使って情報を表現しますが、量子コンピューターは2つ以上の状態を使ってデータを表現できるようになります。

量子コンピューティングへの道は多岐にわたりますが、マイクロソフトは、この聖杯を追い求める他の企業とは一線を画す、独自のビジョンを追求しています。Q#はこのアプローチにおいて大きな役割を果たしています。実用的な量子コンピューターを構築するだけでも大変なのに、プログラミングには世界を捉える新たな視点が必要になるからです。

開発者がプロ​​グラミング言語で記述したコードをコンピュータ上で実行させるコンパイラをオープンソース化することで、量子コンピューティングの未来を担う開発者は、より効率的なコードの書き方を理解し、アプリケーションの実行を妨げるエラーを減らすことができるようになるでしょう。また、オープンソースのシミュレーターがあれば、開発者は量子アプリケーションを量子マシンで動作させる前に、より容易にテストできるようになります。量子マシンは初期段階ではかなり高価になる可能性が高いからです。

マイクロソフトは今週開催されるBuildでオープンソースの量子プロジェクトに関する詳細情報を発表する予定で、Buildには同社の多くの現在のプロジェクトの詳細を聞くために6,000人以上が参加すると予想されている。