
仮想現実におけるWindowsアプリ:Envelop VRが3D「没入型コンピューティングプラットフォーム」を発表
テイラー・ソパー著
シアトル地域のスタートアップ企業が成功すれば、仕事をしたり、メールをチェックしたり、ソーシャルメディアを閲覧したり、オンラインで買い物をしたり、YouTube 動画を視聴したりするために「フラット」スクリーンを操作することは過去のものになるかもしれない。

Envelop VR は本日、初の製品となる Envelop for Windows を発表しました。これは、仮想現実ヘッドセットでアプリケーションを使用するための仮想 Windows デスクトップを作成する「没入型コンピューティング プラットフォーム」です。
この技術は、3D空間内でユーザーが無数のモニターとインタラクションできる仮想環境を構築します。複数のウィンドウを開き、サイズを調整し、好きな場所に配置できます。
また、様々な背景をカスタマイズできる3Dワールドでインタラクションしながら、実際の手やキーボード、マウスなどのデバイスを視覚的に確認できる複合現実(MR)機能も搭載されています。このシステムは、ウェブカメラを使用してこのMR機能を実現しています。
HTC ViveおよびOculus Riftに対応するEnvelopのベータ版ソフトウェアは、今週金曜日にリリースされ、Steamまたは同社のウェブサイトから無料でダウンロードできます。今後のリリースの価格はまだ発表されていません。
基本的な考え方は、人々がコンピューティングを行う際の生産性と効率性を向上させることです。このプラットフォームは、3D製品やデータの視覚化といったユースケースを可能にします。また、開発者は独自の3D環境内で作業やコンテンツ作成を行うことができ、テスト中に2Dと3Dの世界を切り替える必要がなくなります。
「Envelop VRは、コンピューティングの次世代を担う企業だと確信しています」と、ワシントン州ベルビューに本社を置く同社のCEO兼共同創業者であるボブ・ベリー氏は声明で述べた。「没入型コンピューティングを一般大衆に届けるために何が必要かを、これほど幅広い視点から積極的に追求しているバーチャルリアリティソフトウェア企業は他にありません。」
競争はますます激化する市場です。この分野における初期の競合製品としては、RiftおよびVive向けのVirtual Desktop、ValveのSteam Desktop Theater、そしてMicrosoft独自のHoloLens(拡張現実ヘッドセット型のWindows 10デバイス)のVirtual Desktopモードなどが挙げられます。
Envelop は、システムのパフォーマンスを最大限に引き出すために、Windows 10 オペレーティング システムと VR 対応のグラフィック プロセッシング ユニット (つまり、Nvidia GeForce GTX 970 または AMD Radeon R9 290 と同等以上) を推奨しています。
Envelop 社は本日、開発者が従来のアプリケーションや Web サイトを同社の没入型プラットフォームに移行できるようにするソフトウェア開発キットを近日中にリリースすると発表した。
Envelop VRの上級科学顧問であり、ワシントン大学のHITLabを運営するシアトルのバーチャルリアリティの「祖父」であるトム・ファーネス氏は、同社の技術について次のように語った。
Envelop for WindowsはVRの『スーパーグルー』であり、Windowsプラットフォームの既存ユーザーに仮想現実の可能性を最大限に引き出すための不可欠なステップだと考えています。Oculus RiftやHTC VIVEのようなVRヘッドセットに多額の投資をしようとしているなら、Envelopはテクノロジーを最大限に活用するのに役立ちます。コンテンツへのアクセスが向上するだけでなく、ゲームやその他の作業をしながらコンピューターを操作できます。しかも、これらすべてを3次元VRの世界に没入しながら実現できるのです。まさに魔法のようです。
Envelop VRのマーケティングおよびコミュニケーション担当副社長アンジェラ・ガンバ氏は、この没入型プラットフォームは「まさにWindowsを体験する最良の方法であり、モバイルに続く次のコンピューティングの波がどのようなものになるかを垣間見ることができる」とGeekWireに語った。
「携帯電話があれば、コンピューターは指先一つで操作できます」と彼女は述べた。「Envelopと没入型コンピューティングによって、私たちはデータと情報に実際に没入できるようになり、より包括的で理解しやすくなりました。」
ガンバ氏はまた、このソフトウェアはハードウェアに依存しないことを意図しており、同社は将来的に他のヘッドセットもサポートする予定であると述べた。
以下は、Upload VR の体験をイメージできる短いビデオです。
2012年に設立されたEnvelopは、GV(Alphabetの投資部門、旧Google Ventures)、Madrona Venture Group、その他有力エンジェル投資家などからこれまでに750万ドルを調達しています。同社は今年のGeekWire Awardsで「スタートアップ・オブ・ザ・イヤー」のファイナリストに選出されました。
Envelopは、シアトルに拠点を置く数社のVR/ARスタートアップ企業の一つです。他には、Pluto VR、VREAL、Pixvana、VRstudios、Convrge、Endeavor Oneなどが挙げられます。