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破産したOneWeb、FCCに4万8000基のブロードバンド衛星を軌道に乗せる申請

破産したOneWeb、FCCに4万8000基のブロードバンド衛星を軌道に乗せる申請

アラン・ボイル

衛星群
軌道上の衛星群を描いた芸術家の構想図。(クレジット:OneWeb)

衛星事業を展開するワンウェブは破産手続きを進めており、売却の可能性もあるが、計画中のブロードバンド・インターネット衛星群を4万8000基にまで拡大する申請書を連邦通信委員会に一夜にして提出した。

  • ワンウェブはこれまでに74基の衛星を低軌道に打ち上げており、FCCから合計720基の認可を受けている。当初は1,980基の衛星の認可を申請していたが、修正申請の締め切りに間に合うようにその数を増やした。
  • ロンドンに拠点を置く同社はつい最近まで、北極圏で限定的なサービス開始を今年中に目標としていた。しかし、主要出資者の一社である日本のソフトバンクグループが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる経済的影響を理由に新たな投資を躊躇し、3月に破産申請を余儀なくされた。周波数ライセンスを含む資産の競売は7月2日に予定されている。
  • ワンウェブのCEO、エイドリアン・ステッケル氏は声明の中で、衛星群計画の大幅なアップグレードは「長期的な柔軟性を実現し、需要、将来の成長、そして今後の技術変化への備えを確実にする」と述べた。今回の申請は、計画中のプロジェクト・カイパー衛星群の規制要件策定に取り組んでいるアマゾンを含む、潜在的な買い手や投資家にとってワンウェブの価値を維持することも目的としている可能性がある。ワンウェブは「世界中の関係者から多大な関心を集めている」と述べている。