
オラクルはドメイン名サービス企業Dynを買収し、パブリッククラウドの信頼性を強化した。
ダン・リッチマン著

オラクルはパブリッククラウド事業を強化し、ドメイン名サービス(DNS)プロバイダーのダイナミック・ネットワーク・サービス(通称Dyn)を非公開の金額で買収した。
市場をリードするパブリッククラウド企業であるAmazon Web Servicesは、Microsoft AzureやGoogle Cloudと同様に、「Route 53」という鮮やかな名前の独自のDNSサービスを顧客に提供しています。パブリッククラウド市場でのシェア拡大を目指すOracleは、フルサービスクラウドの実現に一歩近づきました。
「DynのDNSを追加することで、Oracleのクラウドコンピューティング・プラットフォームが拡張され、エンタープライズのお客様にIaaS(Infrastructure-as-a-Service)とPaaS(Platform-as-a-Service)をワンストップで提供できるようになります」と、Oracleの製品開発担当副社長であるトーマス・クリアン氏は顧客へのオンラインレターで述べています。「DynのDNSは重要なコアコンポーネントであり、当社のクラウドコンピューティング・プラットフォームへの自然な拡張です。」また、Dynはインターネットアプリケーションとクラウドサービスを監視、制御、最適化することで、アクセスの高速化とページ読み込み時間の短縮を実現しているとクリアン氏は述べています。
DNSは基本的に、IPアドレスなどのデータを保存し、名前で検索できるデータベースです。クラウドベースのDNSサービスを利用することで、顧客は独自のDNSサーバーやソフトウェアを管理する必要がなくなります。
Dynは先月、大規模なDDoS攻撃を受けたことで、望ましくないほどの名声を得ました。Dynによると、CNBC、Netflix、Pfizer、Twitterなど3,500社以上の企業顧客に対し、毎日400億件ものトラフィック最適化の判断を行っているとのことです。
オラクルの共同創業者兼最高技術責任者(CTO)のラリー・エリソン氏が9月にAmazon Web Services(AWS)を1時間近く酷評し、クラウドにおけるAmazonの主導権は終わったと宣言した後、AWSの最高責任者アンディ・ジャシー氏は先月、エリソン氏の発言を即座に否定した。