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ビッグデータは交通事故死者を減らせるか?マイクロソフトとDataKindがシアトルなどの都市に分析を拡大

ビッグデータは交通事故死者を減らせるか?マイクロソフトとDataKindがシアトルなどの都市に分析を拡大

ジェームズ・リズリー

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交通事故による死亡者と重傷者をゼロにするというプロジェクト「ビジョン・ゼロ」は称賛に値する目標ですが、達成は容易ではありません。啓発キャンペーンや交通取り締まりは効果的な選択肢のように思えるかもしれませんが、各都市はこうした対策の因果関係に関するデータを驚くほど持っていません。

マイクロソフトは昨年、ビッグデータを活用して社会変革を目指す団体の課題解決を支援する非営利団体DataKindと提携し、ニューヨーク市における課題解決にディープデータ分析を活用しました。現在、このプロジェクトをシアトル、サンノゼ、ニューオーリンズにも展開しています。

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本日発表されたこの拡張により、新たな交通緩和策から既存のインフラ配置に至るまで、様々な要因が事故に及ぼす影響を都市が調査できるようになります。DataKindはデータを収集し、都市に分析を提供します。一方、Microsoftは専門知識とVision Zeroプロジェクトに特化した新たなフェローシップによる支援を提供します。

「これらのプロジェクトは基本的に、都市が人命を救う対策に効率的に投資できるようにすることを目的としています」と、マイクロソフトの都市プロジェクト担当ディレクター、エリザベス・グロスマン氏は、新しい取り組みを発表するブログ投稿に書いている。

各都市は、DataKindのデータ収集においてそれぞれ異なる焦点を当てます。シアトル市は、歩行者と自転車の安全に重点を置いており、運転者の行動と道路設計が車両と自転車または歩行者との衝突にどのようにつながるかを理解したいと考えています。このデータは、信号機の変更や、新たな自転車レーンの最適な設置場所の特定に活用され、新たな課税を活用して変更費用を賄うことができます。

ニューオーリンズでは、増加する自転車利用者と歩行者がどのように移動しているかを理解することに重点を置き、長期的なインフラ計画における将来の増加予測の精度向上に役立てます。DataKindは、ニューオーリンズ市が収集した過去5年間の衝突データとニューヨークでの調査結果を活用し、サンノゼでも提言を行います。

DataKindのプロジェクトは進行中かまだ開始されていないものの、すでに都市計画に影響を与えています。ニューヨーク市は交通静穏化対策を実施しており、DataKindの調査では、これらの対策が効果的かどうかを検証します。