
メキシコの通信業界の大富豪カルロス・スリムがTモバイルに挑戦する可能性はあるだろうか?
メキシコの通信業界の大富豪カルロス・スリムがTモバイルに挑戦する可能性はあるだろうか?
ジョン・クック著
スプリントがTモバイルを買収したいという噂が何ヶ月も流れていた。
しかし今、米国第4位の航空会社の入札競争に新たな参入者がいるかもしれない。
アメリカ・モビルの株式を売却しているメキシコの億万長者カルロス・スリム氏は、新たに得た資金の一部をTモバイルへの出資に充てる可能性があると、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じている。スリム氏は既に、米国で5番目に大きな通信事業者であるプリペイド式携帯電話サービス「TracFone」を通じて、米国の携帯電話事業に参画している。
株式アナリストのジョン・ホドゥリック氏はウォール・ストリート・ジャーナル紙に対し、スリム氏が獲得しようとしている巨額の現金を考えれば、カリスマ性があり口の悪いジョン・レジャー氏が率いるTモバイルの買収は戦略的に意味があるかもしれないと語った。
しかし、取引にあまり期待しすぎない方がいい。ウォール・ストリート・ジャーナルは、スプリントとTモバイルの間で協議が進んでいることを考えると、両社の提携は実現の可能性は低いと見ている。この提携が成立すれば、320億ドルの取引額が見込まれ、レジェール氏がCEOに就任する可能性がある。
先週、スリム氏は資産796億ドルでビル・ゲイツ氏の推定純資産791億ドルを上回り、世界一の富豪の座に返り咲いた。
アメリカ・モビルはメキシコの無線通信事業で70%の市場シェアを占めており、同国の規制当局は競争を促進させるために同社に資産の売却を強制している。