
アスガルディアは地球外データストレージを目標とした初の衛星打ち上げの準備を整えている
アラン・ボイル著

宇宙に独立国家を創設することを目指すクラウドファンディングベンチャーのアスガルディアは、来週、初の衛星ミッションの詳細を発表する予定だ。マザーボードは、このミッションが軌道上にデータ避難所を創設する土台となる可能性があると報じている。
アスガルディアは6月13日の香港での記者会見で詳細を明らかにする予定だが、連邦通信委員会(FCC)に提出された申請書によると、アスガルディア1号超小型衛星は、現在9月に予定されているオービタルATK社のシグナス補給飛行で国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれる予定だ。キューブサット型のこの宇宙船は、縦4インチ×横4インチ×高さ8インチ(パン1斤程度)の大きさで、重さは約5ポンド(約2.3kg)となる。
宇宙ステーション到着から約90日後、ロボットロケット「シグナス」は宇宙ステーションから切り離され、高度300マイル(500キロメートル)の軌道に自力で到達し、ヒューストンに拠点を置くナノラックス社が取り決めた協定に基づき、アスガルディア1号を軌道上に放出する。この放出手順は、昨年11月にスパイア・グローバル社が4機の地球監視衛星を軌道上に投入した際に初めて使用された。
FCCの申請書によれば、アスガルディア1号はグローバルスターの衛星通信衛星群を介して地球と交信し、低軌道での長期データ保存を実証する予定である。
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「主なペイロードはソリッドステートドライブ(SSD)です」とアスガルディア氏は申請書の中で述べている。「このドライブには地上でデータがロードされ、軌道上で一度更新されます。データ送信が成功したことを確認するファイルが返送されます。」
衛星には、外部と内部に2つの粒子検出器が搭載されます。申請書には、「このデータから太陽放射量をマッピングし、内部の電子機器が受ける放射線量を特定することができます」と記載されています。アスガルディアは、この衛星を約5年間運用する予定です。大気抵抗によって衛星の軌道は減速し、最終的には大気圏再突入時に燃え尽きることになります。
FCCへの申請ではデータ保存実験の長期的な目標については触れられていないが、マザーボードは、このような能力は既存の政府による規制を受けない、惑星外データやタックスヘイブンへの扉を開く可能性があると指摘した。この戦略は、アスガルディアが米国やその他の国の規制を受けない独立国家であることをいかにうまく主張できるかにかかっている。
アスガルディアが衛星実験にFCCの承認を必要としているという事実は、今後の課題を暗示している。
ロシアの科学者兼実業家、イゴール・アシュルベイリ氏がアスガルディア計画を発表してから約7ヶ月が経ち、50万人以上のインターネットユーザーが仮想市民権を申請した。アシュルベイリ氏は、独立運動を開始し、衛星プロジェクトを軌道に乗せるための資金を提供すると述べたが、寄付者、クラウドファンディング、投資家、そしてパートナーにも頼っていくと述べた。
アシュルベイリ氏とアスガルド人の同僚たちは、独自の13か月暦を作成し、憲法草案を作成し、(近々出版予定の書籍のために)国家のシンボル案を蓄積した。