Watch

英国の宇宙飛行士ティム・ピークが宇宙マラソンの世界記録を更新

英国の宇宙飛行士ティム・ピークが宇宙マラソンの世界記録を更新

アラン・ボイル

ティム・ピーク・マラソン
英国人宇宙飛行士ティム・ピーク氏が国際宇宙ステーションのCOLBERTトレッドミルでマラソンを走る。NASAの宇宙飛行士ジェフ・ウィリアムズ氏が見守る。(クレジット:ESA)

英国の宇宙飛行士ティム・ピークが宇宙マラソンの記録を破ったことは驚くべきことだが、破るべき記録があったこともほぼ同じくらい驚くべきことだ。

「走行は予想以上にうまくいった」とピーク氏は国際宇宙ステーションでの日曜の3時間35分21秒のパフォーマンス後にブログに書いた。

ピーク氏は、放送局のCOLBERTトレッドミル(トークショーの司会者スティーブン・コルベアにちなんで名付けられた頭文字から、Combined Operational Load Bearing External Resistance Treadmillとも呼ばれる)の走行距離計に、伝統的なマラソン距離である26マイル385ヤードを計測した。同時期には、約3万8000人のランナーがロンドンマラソンに挑戦していた。

ピークのタイムはロンドンマラソン優勝者のエリウド・キプチョゲの記録2時間3分5秒には遠く及ばなかったが、宇宙で走られた唯一のマラソンよりは速いものだった。

ギネス世界記録はオンライン投稿で、NASAの宇宙飛行士スニータ・ウィリアムズさんの4時間24分が今も女性の宇宙マラソン記録であると発表し、ピークさんの活躍も称賛した。

「過酷なスケジュールの唯一の休みである宇宙で最速マラソンを走ったことは、素晴らしい偉業です」と、ドイツ・ケルンにある欧州宇宙機関(ESA)宇宙飛行士センターからライブビデオリンクでピーク氏の走りを見守っていたギネス記録責任者、マルコ・フリガッティ氏は語った。「ティムは本当にインスピレーションを与えてくれる存在であり、私たち皆が尊敬できる人物です。文字通りです。」

ピークは、記録更新のペースを維持できた理由の一つは…痛みだったと語った。10マイル(約16キロ)走った頃、無重力状態でトレッドミルの上でピークを支えていたハーネスが肩に痛み始めた。

「予定より早く走りきる必要があったんだけど、速く走っても肩が痛くなくなった。…だから10マイル(約10キロ)は時速8マイル(約13キロ)で走り、最後の6.2マイル(約9.8キロ)は時速8.6マイル(約14キロ)で走ったんだ」と彼は書いた。「脚は犠牲になったけど、肩は喜んでくれた。最後は力強い走りに見えたかもしれないけど、実際はハーネスから抜け出すのが待ちきれなかったんだ!」

ピーク氏が走りながら見ていたRun Socialアプリも、もう一つのモチベーションになった。コンピューターで生成された画面のおかげで、「まるで本物のマラソンを走っているかのように、ロンドンの街並みを素晴らしい眺めで眺めることができた」と彼は語った。

https://twitter.com/runsocial/status/724190267092377600?ref_src=twsrc%5Etfw

ピーク氏は6月に宇宙ステーションでの6か月の任務を終え、NASAのティム・コプラ氏とユーリ・マレンチェンコ氏とともに地球に帰還する予定だ。

ピーク宇宙飛行士のもう一人の宇宙飛行士、ジェフ・ウィリアムズ氏は、今年後半に別の記録を樹立する予定です。9月に軌道から帰還するまでに、彼の宇宙滞在日数は累計534日となります。これは、先月スコット・ケリー宇宙飛行士が樹立した米国記録520日を大幅に更新することになります。