
アマゾンは出版社とオンデマンド書籍印刷の権利について交渉中
ブレア・ハンリー・フランク著
BBCの報道によると、アマゾンは最新の契約交渉で、自社設備を使ってオンデマンドで書籍を印刷する権利など、英国の中堅書籍出版社から物議を醸す譲歩を求めている。
これにより、出版社が供給できない場合でもAmazonは在庫を維持できるようになり、また、出版社が絶版にした書籍を販売し続けることも可能になります。しかし、BBCの報道によると、オンデマンド印刷書籍は往々にして「粗悪品」になりやすく、出版社は書籍の印刷品質をコントロールできないにもかかわらず、責任を問われることを懸念しています。
さらに、アマゾンは中堅出版社との契約に最恵国待遇(MFN)条項の導入を求めていると報じられている。この条項は、出版社が他の小売店に提供しているプロモーションについてアマゾンに通知することを義務付け、シアトルに拠点を置くオンライン小売業者であるアマゾンが顧客に同様のプロモーションを提供できるようにすることを目的としている。他社に電子書籍契約を提供する出版社も、アマゾンと同様の条件を提示する必要がある。
ある出版社はBBCに対し、Amazonが出版社を「いじめ」、業界を破壊していると考えていると語った。この件は以前、オンラインニュースサイト「The Bookseller」で報じられていた。
BBCの報道によると、欧州連合(EU)は「英国の書籍業界を調査中」とのことだ。Amazonの契約交渉がこの調査においてどのような役割を果たすかは不明だ。同社は既に欧州の他の地域で苦境に立たされており、ドイツの出版社は今週初め、電子書籍の価格設定をめぐりAmazonを独占禁止法違反で訴えた。
これらの要求が、Amazonが現在行っている他の交渉にどう反映されるかは不明だ。Amazonは現在、Hachette Book Groupとの契約をめぐって係争中であり、顧客が同出版社の近日刊行予定書籍の予約注文をできないようにしている。Hachetteの著者の書籍を検索したユーザーは、配送予定日が数週間先になっていることに気づくかもしれない。
アマゾンは、ハシェット社の書籍をすぐに必要とする人は他の小売業者を利用するよう述べているが、ハリー・ポッターの著者J・K・ローリング(ロバート・ガルブレイスというペンネームで執筆)の最新作「ザ・シルクワーム」の発送に関しては態度を軟化させた。