
オーシャンゲート社、タイタニック号の潜水艇用炭素繊維の製造に東レCMAを選択
アラン・ボイル著

ワシントン州エバレットに本社を置くオーシャンゲート社は、同社の次世代潜水艇に使用される炭素繊維素材の優先供給業者として東レ・コンポジット・マテリアルズ・アメリカ社を挙げている。
東レCMAは世界最大の炭素繊維サプライヤーであり、ボーイング777や787を含む数多くの航空機に繊維を供給するリーダーです。同社の米国本社はワシントン州タコマにあります。
オーシャンゲートのストックトン・ラッシュCEOは声明で、「東レCMAは、次世代の有人潜水艇の開発において重要な役割を果たすだろうし、航空宇宙品質の複合材を使った探査の新時代を切り開くだろう」と述べた。
東レCMAの産業販売担当副社長フィリップ・シェル氏は、オーシャンゲートの潜水艇に使われる予定の素材は海面下4,500メートル(14,763フィート)の深さを目標に作られ、船体は1平方インチ当たり6,600ポンドの圧力に耐えなければならないと語った。
「オーシャンゲートとのこのプロジェクトは、私たちの素材を新たな方法で使用できるようになるだけでなく、地球と地球の海面下の広大な未踏の領域についての理解を深めるのに役立つ技術を提供するものでもあります」とシェル氏は述べた。
オーシャンゲート社は、108年前に沈没したタイタニック号の調査のため、水深4,000メートル(13,000フィート)まで潜航できるように設計されたタイタン潜水艇の圧力容器に炭素複合材を使用していました。しかし、昨年の試験で、タイタンの圧力容器はその深度での認証が取得できないことが判明しました。
オーシャンゲート社は、タイタニック号の航海を早くても2021年まで延期し、沈没船やさらに深い場所への探査に対応可能な炭素繊維製の船体を持つ2隻の新型潜水艇を建造することを決定した。同社はアラバマ州にあるNASAマーシャル宇宙飛行センターと共同で開発と製造に取り組んでいる。
オーシャンゲート社によると、新型圧力容器の生産は今年中に開始される予定だ。それまでの間、同社はタイタンと他の2隻の潜水艇を水中探査に使用する予定だ。