
アルファベットのエリック・シュミット氏が16年間務めた会長職を退任する。
トム・クレイジット著

グーグルの親会社アルファベットは木曜午後、グーグルを大学院の科学プロジェクトから世界で最も有力な企業の一つへと変貌させる上で大きな役割を果たしたエリック・シュミット氏が会長の職を退くと発表した。
シュミット氏はアルファベットの取締役に留任し、1月からは高度な技術経験を持つ人材グループの「技術顧問」に就任する。シュミット氏は2001年にGoogleのCEOに就任したが、これは創業者のラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏の強い意向によるもので、若い創業者たちに「大人としての監督」をするのが狙いだったと、2001年のシュミット氏の就任後にチャーリー・ローズ氏とのインタビューで2人は冗談めかして語っていた。
2011年にペイジ氏がCEOに就任し、シュミット氏はGoogleの取締役会会長に就任した。その後、2015年にGoogleがペイジ氏とブリン氏の事業の一つに過ぎないと決断したことを受け、シュミット氏はアルファベットの執行会長に就任した。
シュミット氏は声明の中で、「科学技術問題と慈善活動」により多くの時間を費やす予定だと述べた。これは、アルファベット設立以来、彼がほぼ一貫して行ってきた活動である。アルファベットは、取締役会がシュミット氏の後任として独立した会長を選出することを期待している。
シュミット氏が政治的野心を持っているという噂は長らく囁かれてきたが、それらの噂は当時とは全く異なる政治情勢の中でより広まっていた。6月、シュミット氏はパリで開催されたテクノロジーカンファレンスの参加者に対し、「科学と批判的思考は本当に重要だと信じるようになった。米国をはじめとする世界の政治の世界では、特に今、それが重要になっている」と述べた。