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コンピューターの天才、下村努氏が率いるネオフォーカルが「スマートLED」技術に900万ドルを調達

コンピューターの天才、下村努氏が率いるネオフォーカルが「スマートLED」技術に900万ドルを調達

テイラー・ソパー

20年前、下村勉氏はFBIがコンピューターハッカーのケビン・ミトニックを追跡するのを支援したことで話題になった。

下村勉君。
下村勉君。

下村氏は現在も、やり方は大きく異なるものの、依然として先進技術に取り組んでいます。

物理学者でありコンピュータセキュリティのエキスパートでもある彼は、オレゴン州ポートランドを拠点とし、「スマートLED」ネットワークを開発するスタートアップ企業、NeofocalのCEO兼創業者です。従業員数は20人未満ですが、開発とマーケティングを強化するため、900万ドルの資金調達ラウンドを実施しました。

Neofocalは、「スマートLED」を使用する製品への電力供給をより効率的にする革新的な半導体チップを開発しました。30件の特許を取得済みまたは出願中の同社は、LEDシステムにおいて電力とデータの両方を単一の導体ネットワークに分配する配線数を削減する方法を考案しました。これにより、メーカーの全体的なコストと配線数を削減できます。

Neofocal 社長のピーター・オークランダー氏。
Neofocal 社長のピーター・オークランダー氏。

「ほとんどのシステムは、電源と制御に別々の配線が必要です」と、ネオフォーカル社長のピーター・オークランダー氏は述べた。「当社のシステムでは、1本の配線で両方の機能を実現しています。」

リモートワークをしている下村氏は今回の件についてコメントできなかったが、オークランダー氏はGeekWireに対し、これは同社にとっていわば「カミングアウト」のようなものだと語っている。ネオフォーカルは2003年に設立されたが、現在市場に投入している技術を開発したのは2007年だ。

半導体ビジネスに携わって27年になるオークランダー氏は、これはこれまで見てきた中でも最も革新的な技術の一つだと語る。

「創業者は、これは『より速く、より良く、より安く』といった類の製品ではないとよく言っています」とオークランダー氏は語った。「全く異なる、かつてない製品なのです。」

オークランダー氏によると、ネオフォーカルの初期の顧客は「スマートLEDネットワークアプリケーション」分野、例えばスマートLED照明を提供するハードウェアシステムを構築する企業だ。しかし、同氏はこの技術が他のシステムにも活用できると指摘した。

「特定の用途にのみ焦点を当てるつもりはありません」とオークランダー氏は述べた。「これは基礎技術なのです。」