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任天堂がスイッチを発売、1ヶ月足らずで270万台以上を販売、Wii Uの初年度売上を上回る

任天堂がスイッチを発売、1ヶ月足らずで270万台以上を販売、Wii Uの初年度売上を上回る

トッド・ビショップ

Switchはドックから取り外し、Joy-Conを側面に取り付けて外出先でもゲームを楽しむこともできる。(任天堂の写真)

任天堂は今朝、新型ハイブリッドゲーム機「Switch」の大ヒット発売を発表しました。3月3日の発売から月末までに274万台を販売したと発表しました。これは、任天堂の前身となる家庭用ゲーム機「Wii U」が発売初年度に販売した台数を上回る数字です。

スイッチの初期結果は、新型ゲーム機にとって「有望なスタート」を示していると、同社は今朝発表した3月31日締めの会計年度の決算報告で述べた。同社によると、スイッチの主力ゲーム「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」は、276万本を売り上げ、実際にはゲーム機本体を上回る売り上げを記録したという。

ワシントン州レドモンドに北米本社を置く任天堂は、通期の営業利益が294億円(2億6,300万ドル)だったと発表し、新年度は2倍以上の650億円(5億8,400万ドル)に達すると予想している。この予想はアナリストの予想を下回っている。ロイター通信によると、任天堂の君島達己社長は、予想を上回るコスト増の理由の一つとして、スイッチのマーケティング費用増額計画を挙げた。

Switch のセールスポイントはその柔軟性です。基本的には、自宅でゲームをするためにテレビに接続できるタブレットですが、モバイル ゲームパッドに変換して、プレーヤーが外出先でゲームを楽しむこともできます。

同社の決算報告書から、3月31日を期末とする会計年度の要約全文をご紹介します。また、シアトル・マリナーズ球団の過半数株式売却による利益についても言及されています。

ゲームの遊び方を多様化する新しい家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」は、この期間に3月3日に全世界で発売され、好調な滑り出しを見せています。特に、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は276万台(Wii U版を含めた累計販売台数は384万台)を記録するなど圧倒的な人気を誇り、また『1-2-Switch』も話題を呼んでいます。両タイトルともハードウェアと同時発売されており、この期間のハードウェアとソフトウェアの販売台数はそれぞれ274万台、546万本に達しました。

ニンテンドー3DSソフトの販売本数も好調に推移しました。11月に全世界で発売され、1,544万本を売り上げ大きな話題となった『ポケットモンスター サン・ムーン』に加え、『スーパーマリオメーカー for ニンテンドー3DS』が234万本、『カービィ ロボボプラネット』が136万本を売り上げました。スマートデバイス向けアプリ「ポケットモンスター」の配信開始も、好調な販売本数を維持しています。

『Pokémon GO』はポケモンシリーズのソフト販売を牽引し、海外におけるニンテンドー3DS本体の売上成長を牽引しました。ニンテンドー3DS本体の世界販売台数は727万台(前年同期比7%増)、ニンテンドー3DSソフトの販売本数は5,508万本(前年同期比14%増)となりました。

Wii Uにつきましては、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が3月に全世界で発売され、108万本の販売本数を達成いたしましたが、当期のWii Uソフトの販売本数は1,480万本(前年同期比46%減)、ハードウェアの販売本数は期初の想定通り76万本(前年同期比77%減)となりました。

スマートデバイスにおいては、マリオを主人公とした新作アクションゲーム『スーパーマリオ ラン』を12月にiOS向けに、3月にAndroid向けに配信開始し、世界中のお客様から大きな反響をいただきました。また、2月には、スマートデバイスで気軽に楽しめる本格シミュレーションRPG『ファイアーエムブレム ヒーローズ』を配信開始しました。長年の『ファイアーエムブレム』ファンはもちろん、ゲーム専用機でプレイしたことがないお客様にもお楽しみいただいています。

11月には「ファミリーコンピュータ クラシックミニ」が国内外で発売され、大変好評を博しました。amiiboに対応した新作ソフトの発売により、販売は持ち直したものの、amiiboの販売数はフィギュア型が910万個、カード型が930万個と低調に推移しました。また、ダウンロードコンテンツの配信が比較的少なかったこともあり、デジタル販売も前年同期比で大きく減少しました。

これらの結果、売上高293億円(うち海外売上高3,590億円、全体の73.4%)に対し、営業利益は4,890億円となりました。また、株式会社ポケモン等に係る持分法投資利益503億円を計上したことなどにより、経常利益は202億円となりました。加えて、メジャーリーグベースボール(MLB)シアトル・マリナーズの運営会社株式の一部を売却したことに伴い、投資有価証券売却益645億円を特別利益として計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は1,025億円となりました。

以下は、同社の来年度の見通しです。

Nintendo Switchについては、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』と『1-2-Switch』が好調な滑り出しを見せており、その話題性を維持するとともに、『マリオカート8 デラックス』を4月に、『ARMS』を6月に全世界で発売します。さらに、7月には『スプラトゥーン2』を発売します。『スプラトゥーン2』は、Nintendo Switchのコンセプトである「いつでも、どこでも、誰とでも遊べる」を体現するゲームであり、お客様同士の対戦を新たな次元へと引き上げます。加えて、魅力的なサードパーティタイトルを様々なジャンルで継続的に提供することで、Nintendo Switchを取り巻く好環境を維持します。年末商戦に向けて、プラットフォームの活性化と販売拡大を目指します。

ニンテンドー3DSは、ハードウェアの世界累計販売台数が6,600万台を超え、ソフトウェア販売においても頼れるプラットフォームへと成長しました。

海外では5月(国内では4月)に『ファイアーエムブレム エコーズ:シャドウ オブ ヴァレンティア』を発売し、6月と7月には『エバーオアシス』と『Hey! ピクミン』の発売を予定しています。さらに、今年は『星のカービィ』生誕25周年という節目の年ということもあり、ニンテンドー3DS向けにダウンロードタイトルや新作マルチプレイアクションの発売を予定しています。また、サードパーティ各社からもニンテンドー3DS向けの大型タイトルが発表されています。この期間も、プラットフォームの勢いを維持し、女性やお子様を含む幅広いユーザー層への浸透を図ってまいります。

スマートデバイス事業においては、当期において、それぞれ遊び方や収益モデルの異なる3本のゲームアプリをリリースしました。これまで任天堂のゲームをプレイしたことのないお客様や、これまでサービスが提供できなかった地域のお客様にも、任天堂の知的財産(任天堂IP)やゲームの世界に触れていただく機会を提供することができました。今後も、これまでの経験を活かし、新たなゲームアプリを提供するとともに、リリースしたアプリを長くお楽しみいただけるよう、継続的な運営にも注力し、スマートデバイス事業の拡大に努めてまいります。

前回の記事:新型Nintendo Switchと『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を体験