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ロイター通信によると、ヤフーは米情報機関のために顧客のメールを秘密裏にスキャンしていたという。

ロイター通信によると、ヤフーは米情報機関のために顧客のメールを秘密裏にスキャンしていたという。

ダン・リッチマン

Yahoo CEO マリッサ・メイヤー (GeekWire ファイル写真)
Yahoo CEO マリッサ・メイヤー (GeekWire ファイル写真)

ロイター通信は関係筋の話として、ヤフー社が昨年、顧客の全受信メールを検索し、米情報機関の職員が提供した特定の情報を探すための専用ソフトウェアプログラムを秘密裏に構築したと報じた。

ヤフーは米国政府の機密要求に従い、国家安全保障局またはFBIの命令で数億のヤフーメールアカウントをスキャンしたと、この件について知る3人の元従業員と4人目の人物が語った。

一部の監視専門家は、これは米国のインターネット企業が諜報機関の要請に応じ、保存されたメッセージを調べたり、少数のアカウントをリアルタイムでスキャンしたりするのではなく、すべての受信メッセージを検索するという形で同意した初めての事例だと指摘している。当局者がどのような情報を探していたのかは不明だが、ヤフーに特定の文字列を検索させたいとしていたことは明らかだ。ロイター通信によると、匿名を条件に取材に応じた関係者は、それはメールや添付ファイル内のフレーズかもしれないと述べた。

元従業員2人によると、ヤフーのマリッサ・メイヤー最高経営責任者(CEO)が指令に従う決断をしたことで一部の上級幹部が動揺し、アレックス・スタモス最高情報セキュリティ責任者が2015年6月に辞任する事態に至ったという。スタモス氏は現在、フェイスブック社で最高セキュリティ責任者を務めている。

電子フロンティア財団の弁護士アンドリュー・クロッカー氏のツイートによると、この報道が正しいと仮定すると、これは実質的に、憲法修正第4条で禁じられている一般令状のデジタル版となるという。

ロイターは、2015年の要求が他の企業にも出されたかどうか、また、もし出されたとしてもそれに応じた企業がいたかどうかは確認できなかったと伝えた。

「ヤフーは法令を遵守する企業であり、米国法を遵守しています」と、ヤフーはロイター通信の要求に関する質問に対し、簡潔な声明で述べた。ロイター通信は本日午後にこの件を速報し、ヤフーはそれ以上のコメントを拒否したと報じた。