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SECへの苦情で、労働組合連合はアマゾンが「選りすぐりの」負傷データで投資家を欺いたと主張している

SECへの苦情で、労働組合連合はアマゾンが「選りすぐりの」負傷データで投資家を欺いたと主張している

トッド・ビショップ

アマゾンCEOアンディ・ジャシー氏の株主宛ての書簡に記載されたデータは、労働組合連合が同社に対して提起した訴状の根拠の一部となっている。(GeekWireファイル写真:ダン・デロング撮影)

3つの労働組合の連合は、アマゾンが今春、投資家とのコミュニケーションで倉庫での負傷率について「恣意的に選ばれた古いデータ」を使用したとして、米証券取引委員会に調査と措置を講じるよう求めている。

アマゾンは、年次委任状説明書とアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)の株主への書簡の中で「労働統計局による最新の、信頼できる、独立検証された安全データ」に依拠していると主張し、この主張に反論している。

ストラテジック・オーガナイジング・センターとして知られる労働組合連合は、木曜日の朝にSECに提出した訴状の中で、アマゾンが、負傷率が年間20%増加していることを示すはずだった2021年の統計ではなく、負傷率がより低かった2020年のデータを使用して株主を欺いたと主張している。

過去にもアマゾンの労働条件について声を上げてきたこの団体は、機関投資家のブラックロックが倉庫の労働条件に関する第三者監査を求める株主決議に反対票を投じるにあたり、アマゾンが提示した数字に依拠したと主張している。この決議は44%の票を獲得した。

訴状は、アマゾンの2020年の負傷報告書に言及したブラックロックの声明を引用している。ブラックロックは、同社の職場安全に関する開示と取り組みは「十分に堅牢」であると評価した。

ストラテジック・オーガナイジング・センターは、これらの数字は当時としては歪んでおり、時代遅れだったと主張している。訴状によると、アマゾンの第2位の機関投資家であるブラックロックは、決議案の可決につながるスイング・ボート(浮動票)を代表していたという。(追記:ブラックロックは議決権行使速報以外のコメントを控えた。)

さらに、訴状では、アマゾンが業界平均を選択的に提示し、アマゾンと契約している第三者企業に雇用されている配達ドライバーの負傷率を省略することで、データを不当に伝えたと主張している。

アマゾンの広報担当者は声明の中で、労働統計局(BLS)が発表した最新データは2020年のデータであり、2021年のデータはBLSが年間の分析を完了した後の11月に発表される予定だと述べた。同社は株主とのやり取りで引用した安全報告書でも同様の説明を行っている。

同社広報担当者は、この苦情には根拠がないと述べた。

「アマゾンは、労働統計局が発行する、最新かつ信頼性が高く、独立して検証された安全データに依存しています」と広報担当者は付け加えた。「一部の団体は、自らの目的のためにデータを歪曲していますが、こうした『報告書』は、労働統計局のような中立的で権威ある情報源によって検証されることはほとんどありません。」

ジャシー氏は5月に行われた同社の年次総会で株主に対し、2021年だけで約30万人を雇用したことを指摘し、負傷率の上昇についての質問に答えた。

「私たちが持っているデータはすべて、最初の6ヶ月間の怪我の発生率がその後よりも常にはるかに高いことを示しています」とジャシー氏は述べた。「つまり、多くの人を雇うと、賃金は上がる傾向があるのです。」

アマゾンのCEOは、負傷率の低減を目的とした一連の取り組みについて概説しました。その多くは技術革新に焦点を当てたものでした。同社はその後、人間の労働者にとって負傷につながる可能性のある反復作業に特化した、新たな倉庫用ロボットを導入しました。

戦略組織センターは、自らを国際サービス従業員組合 (SEIU)、全米通信労働組合 (CWA)、全米農場労働者連合 (UFW) の民主的な連合体であると説明しています。

アマゾンは、全米各地の倉庫で働く労働者の間で労働組合結成を求める圧力の高まりに直面している。その中には、この春、ニューヨーク州スタテン島にある同社の倉庫で、独立系アマゾン労働組合が主催した、同社の米国従業員による初の組合投票の成功も含まれている。