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マイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏が未来を最もよく表していると述べた詩の一節

マイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏が未来を最もよく表していると述べた詩の一節

ナット・レヴィ

2017年GeekWireサミットに出席したMicrosoft CEOサティア・ナデラ氏。(写真:GeekWireのダン・デロング氏)

マイクロソフトの文化と方向性を再構築していないときは、サティア ナデラはクリケットから詩まで、多岐にわたる趣味を持つ人物です。

2017年のGeekWireサミットで、マイクロソフトCEOは、マイクロソフト全体と未来を最もよく表していると思う詩や一節を挙げるよう求められました。25年以上マイクロソフトに在籍する「マイクロソフトのインサイダー」という自身の言葉にふさわしく、彼は同社の将来への大きな賭けの一つである量子コンピューティングに関連した詩や一節を挙げました。

彼はビジェイ・セシャドリの『虚数』から「魂は、マイナス1の平方根のように、役にたつ不可能性である」という一節を引用した。

「私たちの中に生み出された、想像を絶するものを追い求め、不可能を解決しようと奮い立たせる力、つまり虚数の平方根の裏には詩情が感じられる、そんな力のことを、この言葉はまさに捉えていると思います」とナデラ氏は語った。

でもちょっと待ってください。それが量子コンピューティングとどう関係するのでしょうか? マイクロソフトが今年のMicrosoft Igniteカンファレンスで量子コンピューティングへの取り組みを発表する準備をしていたとき、ナデラ氏はマイクロソフトの数学者マイケル・フリードマン氏と話していたところ、平方根の話が持ち上がりました。

「私は優秀な学生ではありませんでしたが、平方根は知っていました。彼は『虚数の平方根を知っていますか?』と尋ねました。彼が何を言いたいのか分かりませんでしたが、結局、虚数の平方根は量子コンピューターと深く関係していることがわかりました」とナデラ氏は語った。

虚数は負の数の平方根です。実数1には2つの平方根があります。+1と負の数-1です。では、-1の平方根は何でしょうか?この問いは実数では答えられないため、数学者は虚数を用いざるを得ません。答えは+iと-iです。

現実世界に対する私たちの古典的な認識では虚数は登場しませんが、量子力学の奇妙な世界を記述する方程式には虚数を含める必要があります。さらに、虚数だけでなく実数も含む平方根も存在します。これが、セシャドリ氏(とナデラ氏)が詩的な表現に耽るきっかけとなった、難解な数学なのです。