
Amazonは新しいグラフィックレンダリングサービスによりAWS経由でのゲームストリーミングを可能にした
ブレア・ハンリー・フランク著
Amazonのおかげで、来年リリースされる「Call of Duty」を Kindle でストリーミングできる可能性があります。
本日、同社は Amazon Web Services の新しいインスタンスタイプ「G2」を発表しました。これによりユーザーは Amazon のクラウド内の GPU のパワーを活用して、ビデオゲームなどのグラフィックスを多用するタスクをクライアントコンピュータにストリーミングできるようになります。これらのタスクに通常伴う重い処理をコンピュータで処理する必要はありません。
Amazonは、GPUの並列処理能力を活用した高性能コンピューティングタスクにAWS経由のGPU利用を可能にしてきましたが、DirectXやOpenGLなどの技術を用いてクラウド上でグラフィックをレンダリングするためのグラフィックチップを提供するのは今回が初めてです。これは、ユーザーのコンピュータに高性能なグラフィックハードウェアを搭載する必要性をなくすためにクラウドからゲームをストリーミング配信するOnLiveの考え方と同じです。
「2年前にCluster GPUインスタンスをリリースして以来、多くのお客様から、HPCアプリケーションだけでなく、ビデオ制作サービス、3Dビジュアライゼーション、ゲームストリーミングといったグラフィックスを多用するワークロードにもGPUインスタンスのパワーを拡張する機能拡張のご要望をいただいてきました」と、Amazon EC2およびAWS担当バイスプレジデントのマット・ガーマン氏はプレスリリースで述べています。「DirectXとOpenGLの利用を可能にするG2インスタンスにより、開発者はAmazon EC2上でスケーラブルで高速な3Dアプリケーションをコスト効率よく構築し、クラウドを活用した高性能3Dグラフィックスを提供できるようになります。」
タブレットの普及と PC の衰退により、ゲーム ストリーミング サービスには、これまでは専用のゲーム用 PC や Xbox などのコンソールでしか提供されていなかったゲームを、はるかに広い市場に提供する大きなチャンスがあります。
G2はAmazon自身のゲーム戦略においても重要な構成要素となる可能性があり、特に噂されているセットトップボックスにゲーム機能を搭載する計画がある場合にはその可能性は高まります。ゲームコンテンツをセットトップボックスにストリーミング配信することで、パフォーマンスを犠牲にすることなくハードウェアのコストを抑えることができるでしょう。