
シアトルのハンバーガーチェーン、ディックスは62年間現金のみの支払いだったが、コロナウイルスの影響でカードのみの支払いに変更した。
カート・シュロッサー著

新型コロナウイルス感染拡大のさなか、シアトルのハンバーガー店「ディックス・ドライブイン」は、客に対し、現金の受け渡しを避け、クレジットカードやデビットカード、あるいはアップルペイなどのモバイル決済で食事の代金を支払うよう呼びかけている。
62年間現金のみを受け付けてきた、愛され続けるミニチェーン店にとって、これは皮肉な展開だ。しかし、ディックスが新世代のハンバーガー愛好家の心を掴むため、プラスチック製カードや現代的な決済手段を導入した4年前、その伝統は幕を閉じた。
ディックスは最近、レストランの窓に貼られた顧客向けの注意書きをインスタグラムに投稿し、現金での支払いを避けるよう呼びかけることで「十分な注意」を促していると述べた。同社は、現金注文に対する従業員の「追加の衛生要件」が「サービスのスピード」に影響を与える可能性があると述べている。
ディックスは要請にもかかわらず、シアトル地域の7店舗では依然として現金を受け付けていると述べた。
一部の専門家によると、現金の取り扱いは病気の蔓延の懸念があり、報告書ではコロナウイルスは紙幣などの表面を介して伝染する可能性があると述べている。
「お金を扱った後、特に食事や食べ物を扱った後は手を洗うのが良い衛生習慣です」と世界保健機関は声明で述べたとCBSが報じた。
ディックスは1週間前の別のインスタグラムの投稿で、コロナウイルスの拡散防止のためのCDCと保健省の勧告に従い、レストランでの清掃と消毒の手順に関して追加の予防措置を講じていると述べた。
「この街で人々がいまだに現金を持ち歩いている唯一の理由は、ディックス・ドライブインで食事をするためだ」とディックスの社長ジム・スペーディー氏は2016年に他の支払い方法への移行が始まった際に語った。
1954年に創業したディックスは、マイクロソフトの共同創業者であるビル・ゲイツ氏を含むファストフード愛好家の間で熱烈な支持を得ており、単に行列に並んでいるときでも、ディックスのバーガーを植物由来のパティと比較する科学的対照として使っているときでも、ゲイツ氏のハンバーガー好きは関心を呼んでいる。