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NASAがIXPEを選択:宇宙望遠鏡がブラックホールのX線指紋を研究

NASAがIXPEを選択:宇宙望遠鏡がブラックホールのX線指紋を研究

アラン・ボイル

活動的なブラックホールの周りの降着円盤を示す芸術家の想像図。(NASAのイラスト)

NASAは、ブラックホール、中性子星、パルサーから放射されるX線放射のパターンを観測するための宇宙望遠鏡を建造し打ち上げるために1億8800万ドルを投じている。

NASAは本日、画像化X線偏光測定探査機(IXPE)がNASAの天体物理学探査計画の最終候補3機の中から選ばれたと発表した。

IXPEの3連望遠鏡検出器システムは、宇宙X線の偏光を検査するために設計されています。NASA本部科学ミッション局の天体物理学部門長であるポール・ヘルツ氏は、このミッションは「天文学者にとって宇宙を覗くための新たな窓を開く」はずだと述べています。

「ブラックホールや中性子星のような天体の近くで何が起こっているかを直接画像化することはできませんが、周囲の環境から放出されるX線の偏光を研究することで、これらの謎めいた天体の物理的性質が明らかになります」とハーツ氏はニュースリリースで述べた。

IXPEは2020年に発売される予定です。

IXPE探査機は、イタリア製のX線検出器3台を活用しています。(NASAイラスト)

1億8,800万ドルの費用には、打ち上げ機本体に加え、ミッション運用とデータ分析費用も含まれています。NASAマーシャル宇宙飛行センターの主任研究員マーティン・ワイスコフ氏がミッションを指揮します。ボール・エアロスペース社は宇宙船とミッション統合を担当し、イタリア宇宙機関はX線検出器を提供します。

IXPEを低地球軌道に打ち上げる有力な選択肢として、オービタルATKの空中発射ロケット「ペガサス」が有力視されている。この打ち上げには、シアトルの億万長者ポール・アレン氏の支援を受け、2020年までに運用開始が見込まれるバルカン・エアロスペースのストラトローンチ・システムが使用される可能性もある。

NASAはIXPEを選択することで、エクスプローラー級の最終候補である他の2つの衛星、つまり偏光X線を研究するために異なる機器セットを使用する予定だったPRAXySと、宇宙インフレーションの兆候を探すために全天赤外線調査を行う予定だったSPHERExを放棄した。